美容皮膚科医が解説！ 「炎症後色素沈着」の原因と予防・治療法
美容外科・美容皮膚科医で主婦ドクターの小林千晃氏（東京ブランシェクリニック）が、エイジングケアに特化した美容に関する情報を医師目線で楽しく伝えるYouTubeチャンネル『小林千晃のエイジングケアアカデミー』。今回は「炎症後色素沈着」を治す方法を解説する。
この記事はYouTube配信「炎症後色素沈着を徹底的に治す方法を主婦ドクターが解説します」から、ライブドア社の自動書き起こしツールによって生成されています。
「色素沈着」とは？
レッツ・ウェルネスエイジング！ ドクターの小林千晃です。よろしくお願いします。今日は「色素沈着」についてお話ししていこうと思います。
色素沈着とは何かと言うと、よく"炎症後色素沈着"とかって言われるんですけれども、何かしら皮膚に刺激を与えてしまった後にできてしまう黒ずみ、シミみたいなものを言います。
それは肌に刺激を与えてしまったことによって、異常にメラニンができてしまうことが原因なんですが、メラニンを作る過程っていうのは、体が守ってくれようとしている反応でもあるんですよね。
例えば、やけどの後って真っ赤っ赤…最初は赤いんですけど、それがどんどん黒ずんでくる。あれが要は、直後が赤いのは炎症しているとき。
それが、どんどんどんどん黒ずんでくるのは、いわゆる"炎症後色素沈着"ってことで、肌が守ってあげようとしている…自分の体を。
では、「刺激」って何かっていうと、例えば紫外線も刺激ですし。物理的刺激ですと、こうやって摩擦とか…脇や陰部が黒ずむっていうのも、やっぱり慢性的に刺激をしてますから、それによる色素沈着です。
蚊に刺されるのも、あれは要は炎症・異物反応が起こってて、ずっと赤いんだけど、それが痕になってきちゃうじゃん？ よく、顔なんかは治りやすいんだけど、体ってすごい治りにくいじゃん？ ああいうのが色素沈着。
なんで、顔は治りやすくて、体が治りにくいかっていうと、ターンオーバーの周期が違うの。
「体の方が遅い」と言われていて、だからね、体の方が残っていっちゃうんだよね。（メラニンを）排出しにくいの。
お顔だと、結構シミなんだか色素沈着なんだか分からないことが結構多いです。これは、肉眼でも「これは絶対にシミですね」とか「これはニキビ痕による色素沈着ですね」とかって言うのは、なかなか難しくて。
そういった場合には、病歴と言って「ここにちょっとこの間まで出来物があって、それが黒ずんできちゃったんです」とか、そういった過程がとても大切になっていきます。色素沈着なんだか、シミなんだかって分けるのは。
例えば、首とか関節のところが黒ずんでいるのは、明らかにそれは色素沈着ですから、病歴を聞くまでもなく。あとは、目の周りっていうのは、色素沈着してる方が多くて。
それは慢性的なお化粧による刺激だったり、あとは結構、目を掻く人って多いんですよ。そうすると、必ずみんなここ（目の周り）がパンダさんみたいになってる。
「色素沈着」を予防するには？
色素沈着っていうのは、実は予防することもできて。なるべく炎症の後に色素沈着にならないようにするには、「まず触らない」ってことがとても大切なのと、「紫外線を浴びない」っていうようにすることがとても大切です。
あと、「トラネキサム酸を飲む」っていうのが、一応色素沈着の予防になってます。ビタミンCとEを一緒に摂ってあげると、なお良い炎症後色素沈着の予防になります。
ただ、どんなに気をつけても、やっぱり大きなやけどの痕とか慢性的にこの辺（首）を掻いちゃう癖がある人は、どんなに気をつけてもやっぱりなっちゃうから。なった後はもう…「保湿」。
これはとても重要。
ちょっと黒ずんできたなとか、そういうところは必ず保湿をしてあげることと、肌のターンオーバーを促してあげるのは大切なので、これはクリニックにはなっちゃうけど、「ピーリングをしてあげる」っていうのはとても大切です。だから、おうちでもピーリング石けんを使ってもいいかもね…そういう人はね。
「色素沈着」の治療法
基本的に色素沈着っていうのは、一応、自然に治っていく・自然に治癒していくって言われてるんですが。
やっぱり、慢性的に刺激がある場所に色素沈着が起こっちゃう人が多いので、そういうのって、一生刺激はされてくからさ、ほっとくことができないんだよね。さっき言ったように「保湿をしてあげる」っていうのは、摩擦を防ぐっていう意味でとても良いんですが。なかなか難しいね。
なので、治療をするってなってくると、まずはやっぱり「美白内服」って言われるような、さっき「色素沈着を防いでくれる」とも言ったんですけど、トラネキサム酸とビタミンCとビタミンEっていうのは、色素沈着を良くしてくれる作用もあるので、まずそれを飲んであげることと、「ハイドロキノンを塗る」っていうのは結構大切で、色素沈着の治りを早くしてくれます。
あとは「ピーリング」。おうちでもピーリング石けんを使うと良いって言ったんですけど、クリニックでやれるちょっと強めの、皮が剥がれちゃうぐらいのピーリングをやってあげると、色素沈着の治りは早くなっていきます。
あとは「トーニング」。レーザーでトーニングを打ってあげても、色素沈着の治りは早くなってくるんですが…。最近、「スポット照射」っていって、濃いシミを取るのに一回でバーンって強い出力を当てて、メラニンを粉砕して、あとはターンオーバーで出してくっていう治療があるんですけど。
それってシミにしか適用がなくて、色素沈着の場合には適応がないですねっていう流れだったんですけど、昔からの色素沈着？最近できた色素沈着とかじゃなくて、子どもの時からあって…みたいな色素沈着には、一度スポット照射を試してみる価値はあるかなと私は思っております。
ただ、それはほんと一か八か。不変のリスクもあるから、声を大にしておすすめはできないけど、ずーっと悩んでて…っていう人は一度くらい、スポットでバーってやってみても良いかもしれない。
あと、最近は肌の基底層・基底膜なんていうのがすごい注目されてて、そこが細胞を作り替えていく。肝細胞とか流行ってるけどさ、結局、自分の肌の肝細胞ってとても大切で、それを刺激してあげることによって、肌のターンオーバーを促してくれるから、新しいものを作ろう作ろうっていう力を促してあげるから、肌を育ててあげる治療みたいなものも色素沈着にはとても良いと思う。
スタッフ： それって並行してできるんですか？
できます。その人のどこまでできるかと、やる気にもよるけど…よくなりますよ、しっかり頑張れば。ただ、中途半端なのが一番良くないと思う。
スタッフ： 途中でやめちゃうとか？
途中でやめちゃうとか、ちょっと効果がないからとか、すごいわからなくもないんだけどね…。歯がゆい…私はいつも。すごい難しいけどね…。ただ、ならないようにしてあげるのは、とても大切だから。
やけどとかしちゃったり、ちょっとかゆい湿疹ができちゃったりしたら、早めに保険診療の皮膚科に行って、しっかりお薬を処方してもらうのが良いですよ一番。虫刺されとかでも行けますから。黒ずんじゃった後が、美容クリニックの出番だし。赤いときは、まだ保険がきく。
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