30代セックスレスの末に決断した「夫婦解消」。離婚しても近くに住みたい理由:彩乃さんの場合2
日本では6割の夫婦が陥ると言われるセックスレス。「夫に対して愛情が消えてから、行為が苦痛でしかなかった」と本音を漏らすのは、ワーママの彩乃さん(仮名・37歳)。離婚が現実味を帯びてきた今、夫としなくてすんで気持ち的にもラクになったといいます。親権や再婚の予定についても詳しく伺いました。
コロナ禍が原因でセックスレスに。もう離婚しかない
ワンオペで大変な中、海外で単身赴任をしていた夫から心が離れ、キスさえも苦痛になってしまった私。
それでも子どものために円満な家庭を…と考え、一時帰国の時には行為に応じていたのですが、あからさまにいやいやしている私に対して夫は悲しそうな顔をしていました。
●親になって変わった妻と、変われなかった夫
私から求めることはなくなり、夫から求められたときには、早く終わることだけを考えている状況。夫から寂しそうに「産後の女性ってこんなに変わってしまうものなの?」とつぶやかれたことも。
しかし、命がけで出産して、放置したらすぐに死んでしまう乳飲み子を必死で育てて、自分のことより子ども優先の生活。そりゃ変わりますよ。その時間を一緒に過ごしていないから、夫は変われなかっただけ。「親になったのに変わらないほうがおかしいんだよ」と言っても、その真意が伝わることはありませんでした。そんなすれ違いの日々。
夫が本帰国になって一緒に生活するようになってからは、さらにギスギスした関係になっていきました。お互いに、もう見つめている方向が違ってしまったのです。そして、それが決定的になったのはコロナ禍でした。
●必要火急の飲み会ってなに!?
2020年の年明け、新型コロナウイルスという言葉が登場し、近所の薬局から不織布のマスクがなくなってしまうニュースが報じられていた頃。日本にやってきたクルーズ船での被害に注目が集まり、東京で暮らしていた私の危機感も高まりました。謎のウイルスからなんとか子どもを守らねばということで頭がいっぱいに…。そんなときです。夫が「同級生と飲み会にいってくる」と言い出したのは。
「それって、今すること?」と聞くと、「仲のいい地元友達の1人が、今度結婚して地方へ嫁いじゃうんだよね。今しかないから、これはもう必要火急の外出でしょ」。価値観の違いと言ってしまえばそれまでですが、この人とはもうやっていけないなと思った瞬間でした。この日を境に夫婦の寝室も別にし、完全レスになったのです。
●夫がすんなり離婚に応じた理由
しばらくして、夫に離婚したいという意思を伝えると「娘に会えなくなるなんて絶対にいやだ」と猛反発。私としては、夫婦という関係を終わらせたいだけで、娘に対してはちゃんと父親でいてほしいし、いつでも会えるようにしたいと思っているという話をしました。イメージは離婚した某芸能人夫婦のような、同じマンション内の別の部屋に住んで、子どもはいつでも好きなときにパパにもママにも会えるというような環境です。
「もしあなたに新しいパートナーができたとしたら、その人も一緒に家族ぐるみでつき合うのが理想かな」と言うと、夫も「あぁ、そういう形ならいいかな」と、意外にもすんなり納得してくれた様子。
じつはまだ正式に決定はしていませんが、夫からも娘と離れなくてすむなら離婚を受け入れるという話が出ており、年内には決着がつきそうな見込みです。
●キレイでいるために必要なのは、愛でも恋でもなく
というわけで、すでに離婚が前提となった夫との生活のなかに行為はありません。いやいやしていたときに比べると、だいぶ気がラクになりました。夫と正式に離婚ができたとしても、当面、恋愛も結婚もいいかなと考えています。
けれど、行為自体は嫌いなわけではなく、セックスはしていたほうがキレイでいられそうとも思います。コロナも収まってきたし、女性向けの風俗店が1万5000円くらいであるなら行ってみたいなと興味津々。
●日本でも共同親権を認めてほしい
最近は離婚しても一緒に子育てしていることを公言している芸能人も増えています。もちろん私自身、いざというときは1人でも娘を育てていかねばという覚悟はありますし、今もフルタイムで必死に働いてはいます。だからって娘から一方的に父親を奪うつもりも毛頭ありません。
賛否はあると思いますが、私たちのように夫婦関係は卒業したいけれど、お互いに子どもの親ではあり続けたいと願う夫婦のニーズは高まっているのではないでしょうか。
父母の双方が子どもに対する親権を有する共同親権が早く日本でも認められるようになるといいなと思っています。