ホームから飛び降りていた(写真はイメージ)

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京都市左京区内の叡山電鉄・鞍馬線の岩倉駅で、若い男性が線路に降りてホーム間を走って往復する様子を撮った動画がツイッターに投稿され、物議を醸している。

岩倉駅は無人駅で、叡山電鉄は、警察に相談したと取材に明らかにした。京都府警は、相談を受理したと答えており、鉄道営業法違反になる恐れがあるようだ。

「エへッ」と笑い、線路に飛び移る

緑色のTシャツに紺色の短パンを着た若い男性が、ホームの線路ギリギリのところに立ち、右手の親指を上げている。男性は、サンダルを履いているようにも見える。

男性は、「エへッ」と笑うと、ホームに左手を置いて線路に飛び移る。周囲からも、「エ、へへへ」と別の男性の笑い声が上がった。

線路に降りた男性は、上り線と下り線を横切って向い側のホームへ走り、両手を置いてホームに飛び乗った。笑い声が響き、男性は、また線路に降りようとするが、止めてホーム上を歩き出した。

すると、男性の下の名前を呼んで、「カモン!」とかけ声がかかり、男性は、振り向くと、左右を見て、また左手をホームに置いて線路に降りた。走って渡ってくると、手前のホームに両手を置いて飛び乗ろうとするが、どこかに当たったらしく、「あ、いてぇ」と顔をしかめた。

それでも、ホームに飛び乗り、1回転して立ち上がると、駅のベンチに座る。そして、何もなかったかのように、スマホを見始めた。

この動画は、2023年6月25日にツイッターで取り上げられた。22秒の長さがあり、駅の看板などから岩倉駅と特定された。真偽は不明だが、線路に立ち入ったのは、京都府内の男子高校生だと指摘されている。

叡山電鉄の営業担当者は26日、J-CASTニュースの取材に対し、動画を把握したうえで、同日中に京都府警に相談して調べてもらっていると明らかにした。

下鴨署「電鉄が防犯カメラの映像を精査している」

動画がいつ撮られたかなどは、特定できていないという。線路立ち入りについては、「事実がはっきりしていませんので、何とも答えられません」と述べた。

無人駅の岩倉駅には、社員が時々巡回しているというが、線路に降りる様子の動画は初めて見たという。線路に降りた男性側からは、6月26日昼過ぎ現在では、連絡が来ていないとしている。

岩倉駅が管内にある京都府警の下鴨署は26日、取材に対し、叡山電鉄の担当者が同日中に交番に来て、動画について知らされたと明かした。同署では、警察安全相談として受理したという。

現在は、電鉄が駅の防犯カメラの映像を精査しており、同署が捜査するかはまだ決まっていないとした。ホームから線路に降りる行為については、鉄道営業法違反に該当する恐れがあるとしている。

線路に立ち入った男性が通うとされた京都府内の高校は26日、情報が寄せられて動画は把握していると取材に答えた。ただ、個人情報に当たるため、動画の男性が在籍しているか、学校で調査しているかについては、答えられないと述べるに留まった。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)