50代の時間の使い方。体力がなくなってきたからこそ「こだわり」を捨てる
疲れやすくなる50代。上手に時間をやりくりして睡眠や休憩時間、癒やし時間をつくりませんか? カウンセラー・エッセイストの若松美穂さんが教えてくれました。
上手に時間をやりくりして、暮らしの余裕を生み出すコツ4つ
一日だれにでも等しくある「24時間」ですが、ゆったり過ごしたなという日もあれば、なんだかあっという間という日も。
暮らしが変化するたび、自分に合った時間の使い方を考えるようになりました。気持ちを軽くして過ごすために、時間の使い方は関係があるような気がしています。
●【1】約束は「直前でもOK」。スキマ時間も活用する
たとえば、業者さんに家の中の修理依頼をすると、訪問日を聞かれます。以前の私であれば、丸一日、余裕がある日を挙げていました。
でも、そのためにせっかくの休日がつぶれてしまうのはもったいない。
「〇時から〇時の間に訪問」という約束だと、逆に身動きが取れなかったり、待つ時間の方が長かったりもします。
そこで最近は、相手のあき時間ができたら連絡をくださるようお伝えすることがあります。
当日や直前の連絡でも、「迷惑ではない」「ありがたい」旨を伝えておくと、業者さんの仕事が早めに終わったときに「今からどうですか?」「明日あきが出ました」と連絡を下さることも。
こちらも時間が合えば、自分の隙間時間を利用できて助かります。
または早い時間や遅い時間も「いいですよ」と言われる場合があるので、まずは聞いてみることにしています。
22年ぶりにリビングのスクリーンを新しくしました。予定のある日でしたが、朝の早い時間に作業をしていただくことができ、助かりました。
同様に友人との約束も直前の方が、お互い体調や予定が明確で決めやすかったりもします。
友人たちは、こちらが直前OKだと知っているので、「明日は?」という感じで気軽に誘ってくれます。
また仕事であるカウンセラー業務も、急な依頼や夜遅くになることが少なくないので、決めた予定や常識、家族の都合にとらわれず、フットワークを軽く対応できるようにしているところです。
●【2】こだわりを捨てて「睡眠や休憩時間」を守る
せっかくできた自分時間ですので、仕事や趣味の時間を増やしています。ということは、これまでやってきたことを少しは減らさないと、時間が追いつきません。
ただ、睡眠を減らしたり、休む時間を減らすと疲れが出て、あとが厄介。
そこで、スマホを触る時間・家事の時間・家族との時間や人づき合いの時間など、体調に合わせて臨機応変に調整します。
つまり「これまでこうしてきたから」というこだわりを減らすということ。
メールやLINEの返信も、すぐに返さなきゃと自分にプレッシャーをかけないようにしてます。
人それぞれ減らしてもいいもの、増やしたいことは異なりますが、「今はなにが優先?」と自分に聞き、周囲にも報告・連絡・相談をします。
小さなことですが、3月〜4月は、花粉の季節&暖房の使用が減ったたこともあり、乾燥機をよく使いました。洗濯ものを干す・取り入れる時間が減ってラクでした。
同年代の友人たちは、掃除を外注したり、寝具の洗濯を夫にコインランドリーに持って行ってもらったり、家事をラクにする工夫をしているようです。がんばりすぎは禁物ですね。
●【3】 「片づけ」で暮らしの余裕を生み出す
片づけは、「暮らし時間の余裕」を生み出す作業と感じています。
家の中が片づいて、もののありかや数を把握できていれば、もの探しの時間が減ります。
「あれがない・これがない」と、慌てることも、急な買い物時間も必要なくなります。
家族に聞かれたら、すぐに答えられますし、もめごとも一つ減る。
片づけは、時間だけでではなく、人間関係のゆとりも生み出すようです。
●【4】貯めた時間で「自分を甘やかす」
たとえば、病院の待ち時間。待ち時間こそ、読書をしたり、LINEやメールをするという人もいるでしょう。
私の場合、予約ができないところは、診察券を出してからいったん外に出て用事をすませます。
その間に食事をすませ、帰宅後すぐに次の用事に取りかかれるようにすることも。
もらう薬が決まっている場合は、先生にこだわらず、複数人の先生で回しているところを選んだり、雨の日はすいているところが多いので、あえて雨の日を選ぶこともあります。
また駐車場は、電話やネットで事前に混み具合を知ることができる所がありますし、高速は出かける前に渋滞情報を確認し、通る道を変えたりもします。
余った時間をなにに使うか…も重要ですよね。私の場合は、自分のメンテナンスの時間に使います。
出かけた先で少しお散歩をしたり、家族とゆっくり話したり。自宅ではセルフジェルネイル、パックやピーリングなどのケア。心が安らぐ映画やドラマを観ます。
時間がなかったり、焦っているとその時間は生まれないものです。
少し前は家族皆で、ドラマ「シェフは名探偵」にハマりました。ゆるやかな展開と、出てくる料理に癒されて、心がほっこりする時間になりました。
ドラマを見ただけで、わが家のシェフ(夫)は腕が鳴るらしい。こういう効果もありがたいです。