「身に着けようと思っていた小物や、アクセサリーが見つからない」「着ようと思っていた服にシワが」…。朝、クローゼットを前にして、そんな経験をしている人は多いのでは。整理収納アドバイザーの木村充子さんは、50代を迎え、ちょっとした収納の工夫で、朝の着替えの時間が1分程度にまで、大幅に短縮できるようになりました。50代はもちろん、ほかの世代でも参考にしたくなるアイデアを紹介。

同じような服が増える50代。ハンガー収納であわてない

50代になると、流行を追った服が減っていき、本当に自分が着やすいと思う服や好きな色の服が増えます。かく言う筆者も、シンプルでベーシックな色や形の服が自分にしっくりくると感じ、好んで着ています。

クローゼットには同じ色や形の服ばかりに。とくに同じ色のトップスはたたんで引き出しにしまうと、見分けがつきません。以前は着る前に広げて確認することが、たびたびありました。

そこでトップスはたたまずに、ハンガーにかけて収納することにしました。選びやすいうえにシワもつきにくく、朝着るときにあわてることがなくなりました。

 

小物類は、透明のウォールポケットにわかりやすく収納

服がシンプルなため、筆者は、スカーフやベルトといった小物やアクセサリーで服装に変化をつけるようになりました。しかし、スカーフやベルト類はクローゼットの中で迷子になりがち。

そこでクローゼット奥の壁面に透明のウォールポケットをかけ、その中に収納しています。

 

透明のウォールポケットに入れたスカーフやベルトは一目瞭然。時間がなくても、サッと手に取ることができます。

 

ちなみにアクセサリー類は動線を考え、クローゼットではなく玄関に。透明のウォールポケットを玄関の靴箱の扉の裏側にかけて収納しています。

以前はアクセサリー類を入れたウォールポケットもクローゼットにかけていました。しかし筆者宅のクローゼットは3階にあります。

もし、出かけるときに玄関でアクセサリーをつけ忘れたことに気づいたら、3階まで駆け上がらなければなしません(実際に何度もありました)。そこで、玄関にアクセサリーの定位置を移動したのです。

タイツ類は、ウォールポケット+マステラベルで迷子なし

タイツ類も同じ透明のウォールポケットを使って、クローゼットの壁に。マスキングテープでラベルをつけて収納しています。

ラベルには「110デニール」「80デニール・チャコール」「レギンス10分丈」などと記入。デニール、色、種類、丈を明記すると迷子になりません。

タイツ類はたたむとまったく見わけがつかないのが悩みでしたが、ラベルをつけてウォールポケットに収納したことでわかりやすくなり、朝にあわてることがなくなりました。

 

お手入れ道具も手に取りやすい場所に。次の日も気持ちよく

シンプルな装いのため、服にシワや汚れなどがないように気をつけています。

ジャケットなどの毎回は洗わない服は、帰宅後に軽くブラシをかけ、状態をチェックしています。汚れや糸が出ているのを見つけたら、その場でお手入れをします。

ブラッシングした服はクローゼットの前にかけて湿気を取り、寝る前にクローゼットにしまいます。このひと手間で翌日も気持ちよく、よい状態の服を着ることができます。

 

ブラシ、ハサミ、毛玉取り機などをすぐに使えるようにクローゼットの中に収納してあるので、面倒に感じることなく、毎日の習慣になっています。

わかりにくいもの、迷子になりがちなものをわかりやすく収納。そして、お手入れ道具を手に取りやすいところに収納することで、しまう前のひと手間を無理なく続けられるようにました。

このちょっとした工夫で、朝の身支度がスムーズ(わずか1分程度で十分!)になり、朝の時間に余裕ができたことで、一日を気持ちよく過ごせるようになりました。