忙しくなったり、体が変化して暮らしを変えざるを得ない40代。「65点の暮らし方」について発信している整理収納アドバイザーのハギヤマジュンコさんは、日々の暮らしを無理せず、がんばらなくなったそう。詳しく伺いました。

40代が「やめる」を選んで、しなやかに暮らす

なにかを「やめる」と聞くと、なんだかネガティブな印象を受けるかもしれません。
ですが、ものも情報もあふれている「今」だからこそ、自分に本当に必要だと思うものだけを選び取り、もういいかなと思うものに「やめる勇気」を持つことも大切だと、44歳になった私は思います。
今回は、ここ何年かかけて「やめた」ことを紹介します。

【写真】40代からは爪は短く、健康的に

●1:がんばっていた「朝活」をやめた

できて当たり前や、やって当たり前。そう思ってがんばっていることはありませんか?
無理なくできることであれば続けるといいと思いますが、がんばらないとできないことを無理して続けることで、笑顔を失っていたら本末転倒。

私は「朝活」をやめました。
朝活と聞くと、なんだか丁寧な暮らしをしている人になれるみたいであこがれます。
実際私も、そんな暮らしやそんなことができる人にあこがれて、朝活をがんばっていた時期がありました。そう、がんばってやっていたのです。

今の私には、がんばって朝早く起きて、だけどその無理がたたって夕方眠くなるよりも、たっぷりと睡眠を取って1日元気にご機嫌で過ごせることが大切と気づきました。
春は花粉症もひどいので朝早く起きることよりも、体調を優先して、少しでもゆっくり眠ることを選んでいます。

朝活は、体にも気持ちにも余裕ができたときが来たら、また試してみてもいいかもしれないなと思っています。

●2:「おしゃれは我慢」をやめた

洋服は好きですか?
若いときは「おしゃれは我慢」と言う言葉を信じて、少し寒くても無理をしていました。腕の上げ下げが多少きつくても流行っているからとスリムなシルエットの服を着てみたり、重くて寒い服をこれがいい! と信じて着ていたことも。

軽くて着心地のいい服があふれているなかで、あえて重いものを選んで肩が凝ったり、しんどい思いをするのは、なんだかおかしいなと違和感を抱くようになりました。

あえて我慢しないといけない服をやめました。着心地のよさを感じられる、軽くてお手入れしやすい、着ていてハッピーになれるような服選びが、今の私にぴったりです。

●3:ジェルネイルをやめて、短く整える

数年前まで、爪の弱い私は割れないためにネイルサロンに通ってジェルネイルをしていました。ですが、やめどきがわからず続けるうちに、さらに薄い爪になり、負のループ。

爪を整えることは、自分の気持ちが上がりますし、幸せな気持ちにさせてくれていました。

でも40代になってみると、子どもにもお金がかかり、月々自分の美容にかけられるお金も決まっています。
今は「爪」よりも、白いものが目立ち始め、癖が出始め、ツヤがなくなってきた「髪」を優先。美容院でカラーをしたり、トリートメントをすることでツヤを与えるというひと手間を選んでいます。

爪は、お金や時間をかけるのではなく、今は短く整えてハンドクリームを爪の先まで塗り、健康的に保つことを選び始めました。

●無理せずに「当たり前」を手放す

限られた時間やお金でできること、できないことがあると思います。
今までやってきたことから「やめる」を選ぶのは、過去の自分に負けたような気持ちになることも。

ですが、40代は自分や家族の暮らしの変化や気持ちの変化に合わせて、無理せずに今までの「当たり前」を手放しています。案外、やめても大丈夫な暮らしが待っているように思います。

これからも、日々の暮らしのなかで「なにか違うな」という違和感に敏感になって、しなやかに変えていける自分でありたいと思っています。