幕末の写真家達が撮った「明治時代」の写真!彩色肖像写真展『明治の女たち』【Art Gallery M84】
■女性を被写体にした作品約 30点を展示
今回の作品展は、Art Gallery M84の第127回目の展示として実施する企画展。幕末の写真家達が撮った「明治時代」の写真だ。お化粧をしたり髪結したりと、生々しく豊かな表情と当時の暮らしぶりも写っている。今から約100年以上も前の日本で、単に記録では無い演出写真であり、さらに写真といっても白黒だけではなく、明治時代に仕事が減った浮世絵師が白黒写真に手作業で彩色したもの。
■芸術作品の位置付けを考えるきっかけにしたい
何故展示するかと言えば、 日本で写真が始まった原点なのに龍馬の写真しか知らず、写真は保管されて無いのかと思っていました。彩色写真は、日本の写真史においてキワモノ(一時的な流行)として、評価されてこなかったようです。幕末・明治期の写真と言えば、日本写真文化の開祖“下岡 連杖“や坂本龍馬の写真で有名な“上馬 彦馬“が代表的で、その陰で長い間、日の目を見ることが無かったのです。
それは、日本が、写真は漢字の真実を写すものと書き、写真は記録であるとしたことに起因しているのではと思います。海外では、「横浜写真」を美術館や博物館などで作品が収集されてネットで閲覧も可能な様に公開もされています。日本でも、図書館や資料館などで多くの写真が資料として保存されて公開されてはいますが、海外で保存されている同じ作品が無かったりします。
1800年代末期の欧州で、写真はその記録性のみが注目され、芸術作品としての認識や評価はなされておりませんでした。そんな中で写真を芸術と認知させるべく、絵画的な写真を目指す動きが広がりました。そのピクトリアリズム活動と長期に渡るフランス写真協会への働きかけの結果、1924年にフランス写真協会はフォト・クラブ・ド・パリと協力して 「写真芸術展」を開催しました。日本の現写真分野において芸術作品の位置付けがどの様になっているのだろうかと考えるきっかけになればと思って開催します。