働き方の二刀流を実現!池澤あやか「人生は自分で作っていけるもの」”事実婚”の実情も明かす

写真拡大 (全2枚)

3月19日(日)午後4時より、「はたらくWell-beingって、何だ!?by PERSOL」(MC:ふかわりょう)を放送!

はたらくことを通じてその人自身が感じる幸せを「はたらくWell-being」と定義。自らのキャリアを主体的に描き、選んで行動した結果、この1年間でもっとも「はたらくWell-being」を体現していた方に贈るアワードをおくる。
本アワードを観れば、きっと自身の「はたらくWell-being」を考えるきっかけやヒントをつかめるはずだ。

「テレ東プラス」は、本アワードの審査員を務める池澤あやかをリモート取材。去年事実婚を発表し、現在はソフトウェアエンジニアとタレント活動の二刀流で活躍する池澤に、自身の働き方について、事実婚の難しさについて話を聞いた。



つらい現状を変えようとして頑張りすぎるより、逃げる選択肢もあるんだということを忘れないでほしい


――池澤さんは、ソフトウェアエンジニアの会社員として働きながら、「田村淳のTaMaRiBa」を始め、タレントとしてもさまざまな活動をされています。まずは、二刀流となるまでの経緯から教えてください。

「最初から"二刀流の働き方をしたい"と思っていたわけではなく、好きなことをどうやって続けていけるか...それを考えた時にこの働き方に至ったという感じなんですよね。なので、自分が"好きな分野"を突き詰めて、諦めずにやり続けることが大事なのかなと。今、会社員としてタレントとして、自分のキャリアを築いていく上でも強く感じています」


――ソフトウェアエンジニアとして約8年のフリーランス活動を経て、某技術系企業に入社した池澤さん。会社員になろうと思ったきっかけは何だったのでしょう。

「安定するためにも、会社に所属することはかなり前から考えていましたが、なんとなく8年間、個人事業主という形でやってきてしまって。30代になり、自分のライフプランを考える中でそろそろかなと思ったのと、周囲の人たちからも『30歳を過ぎてから初めて就職するのは、かなりきついと思うよ』というアドバイスをもらったこともあり、決断しました。
それからは、自分とカルチャーマッチしそうな会社を探し、さまざまな企業のお話を聞く中で、自分が思い描いているワーキングライフが送れそうだなと思ったので、今の会社に就職することを決めました」

――実際に入社してみての感想は?

「とても働きやすいですね。下調べをしておいて良かったなと思います。会社員になってからもメディアに出るお仕事をさせていただいていますし、これまで積み重ねてきたことを活かせていると感じるので、日々幸せです」

――池澤さんがソフトウェアエンジニアとして、タレントとして働く中で、"幸せを感じる瞬間"を教えてください。

「エンジニアとしての仕事のやりがいは、自分が関わったモノが完成し、リリースした際、まずはそこで"完成した! 嬉しい!"という達成感があります。作ったものが日の目を見ることもあれば、見ないこともありますが、SNSなどで実際に使ってくださった皆様の感想に触れると、"便利に使っていただけて本当に良かった! あの時の苦労は無駄じゃなかったんだ"と感じ、すごく幸せな気持ちになります。
あと、大きなお仕事が終わった後、大好きな餃子をハイボールで流し込み、翌日は銭湯やサウナでリラックスするのが最高に幸せです(笑)。すべてが終わると、どんな苦労も笑い話になるのが不思議だなと思います。

タレント活動をしている時は、インプットすることが多く、例えば、企業の工場でモノ作りの現場に行くなど、普段はなかなか入れないような場所に取材に行くと、ものすごく刺激を受けます。"皆さんも頑張っているんだから、私も頑張ろう"という気持ちになりますし、充実した気持ちになります」

――仕事をする上で大切にしていることはありますか?

「やはり人とのコミュニケーションですね。特にエンジニアとしてのお仕事は1人でやるものではないので、みんなが気持ち良く働けることが大事かなと思います」

――日本人が働きながら笑う、幸せを感じるために必要なことはなんだと思いますか。

「つらくなったら"逃げる力"も必要かなと。日本人って嫌な思いをしても、わりと我慢することが多いような気がするんですよ。ただ、その嫌な気持ちの原因っていうのは変えづらいものが多いので、なんとか変えようとして頑張りすぎるより、逃げる選択肢もあるんだということを忘れないでほしいです。"この世界が全て!"と思い込んでしまうと、なかなかWell-beingにつながりづらい。"自分の人生は自分で作っていけるもの"だと思うので」

現代のライフスタイルに合うような婚姻の形態を作ってもらえたら


――池澤さんは、去年、事実婚を発表したことでも話題になりました。なぜ、事実婚を選ばれたのでしょう。

「そうですね。私の中では、現状の婚姻制度は使いにくいなと思っていて。周りにいる同世代の女性の大多数が、結婚と同時に姓を変えていますが、働く女性が増え、年々自身の名前で契約するものが多くなる中、法律婚をすることで、名義変更などの手続きはこの先も大変になっていくのではないかと想像します。そもそも法律婚という形態事態が、今のライフスタイルに合わなくなってきているのではないかと」

――その一方で、配信コンテンツなどでも“事実婚”に降りかかる困難を明かしていましたが、やはり葛藤や理解しづらいことなどは多かったのでしょうか。
例えばですが、住宅ローンで事実婚の相手とペアローンを組む際も、実にさまざまな提出書類や証明が必要だと知り、私も驚きました。

「そうなんですよね。私も最初は何も知らなくて…。そもそも、私とパートナーがペアローンを組もうとした際、不動産屋の方に『結婚か事実婚をしないとペアローンは組めない』と言われたんです。正直自分でも、不動産屋の方に勧められて事実婚するとは思ってもみませんでした(笑)。
事実婚って、もう少ししっかりした提出書類があるのかなと思っていたんですけど、そういうものはなく、婚姻同等の関係を築いている証明を積み重ねることで、やっと社会的に認められます。なのでそこからは、事実婚であることの証明を積み重ねるために、2人で大変努力しました。ペアローンの問題もそうですが、事実婚は、まだまだ法律的な立場としては弱いなと感じています」


――日本で法律婚、事実婚の制度が変わっていくには、まだだいぶ時間がかかるのかなとも思います。池澤さんは最近も、ご自身のTwitterで別性について“周囲を見渡しても、ハードルが高いと感じている人が多い”というつぶやきを上げていらっしゃいましたよね。

「はい。会社でエンジニアの女性たちと“別姓”について雑談ベースで話したんですけど、やはり法律婚をして姓を変えた方は、名義変更の手続きがとにかく大変だったと話していて、私だけではなく、やはりみんな同じように感じているんだなと。法律婚をする際に必要な手続きをチェックリストにしている子もいました。
結婚をして婚姻届を提出する法律婚の場合、とりあえず結婚式を挙げて、幸せな写真を撮って終わりにする方が多いかもしれませんが、どんな形態で結ばれるにせよ、事前にどんな手続きが必要になるのか、メリット・デメリットをしっかりと調べ、パートナーと話し合った上で決めた方がいいと思います。これは離婚する時も同じですよね。
たしかに、日本で法律婚の制度が変わるのはなかなか難しいことかもしれませんが、お仕事と一緒で、もっと現代のライフスタイルに合うような婚姻の形態を作ってもらえたらいいなと思います」

――ありがとうございます。働き方同様、形態にこだわらず、Well-being につながる結婚が増える社会になればいいですね。

池澤あやかさんが出演する「はたらくWell-beingって、何だ!?by PERSOL」は、3月19日(日)午後4時放送! どうぞお楽しみに!

【池澤あやか プロフィール】
慶應義塾大学SFC環境情報学部卒業。 2006年、「第6回東宝シンデレラ」で審査員特別賞を受賞し、芸能界へ。雑誌のモデルなどを経て、2006年、映画「ラフ ROUGH』で女優デビュー。[現在は、会社員として働きながら、テレビの情報番組やバラエティ番組への出演、Webメディアへの寄稿など、タレントとしての活動を中心としている。
著書に『小学生から楽しむRubyプログラミング』(日経BP社)、『アイデアを実現させる最高のツール プログラミングをはじめよう』(大和書房)がある。