2月は、ロシアに不法占拠されている北方四島について国民に理解を深めてもらう北方領土返還運動全国強調月間です。宇都宮市で19日、「北方領土の返還を求める県民のつどい」が開かれました。

 この集いは北方領土返還要求運動栃木県民会議による恒例のもので、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて3年ぶりに開かれました。

 日本固有の領土である択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島からなる北方四島について国などは77年前にソ連によって不法占拠されたまま今日に至っていることは決して許されるものではないと非難しています。

 吉成剛会長は2月24日で1年を迎えるロシアによるウクライナ侵攻に触れ「もはや対岸の火事ではない。ロシアによる軍事侵攻を厳しく非難するとともに撤退を求め一日も早い解決ができることこそが北方領土問題の解決につながる近道」とあいさつしました。

 ウクライナ侵攻を巡っては日本が欧米と連携しロシアに対する制裁を行ったことなどからロシアは報復として領土問題を含む平和条約締結交渉を拒否し北方領土の元島民による「ビザなし交流」や「自由訪問」に関する日本との合意を一方的に破棄することを表明しています。

 倉松宗道副会長は交渉を続けた日本側の努力をすべて否定するものであり、断じて容認できるものではないとする大会宣言案を読み上げました。会場からは拍手が沸き上がり大会宣言は採択されました。