滝藤賢一、1年半前は「女性として日常を過ごした」 初主演映画でドラァグクイーン役
俳優の滝藤賢一が14日、都内で行われた初主演映画『ひみつのなっちゃん。』の公開記念舞台あいさつに出席。本作でドラァグクイーン役に挑んだ滝藤は、「眠っていた何かがメラメラと来た」とかつてない感情が芽生えたことを打ち明けた。この日は共演の渡部秀と前野朋哉、田中和次朗監督も登壇した。
『ひみつのなっちゃん。』は、ドラァグクイーンたちが亡き友人の秘密を守るために奮闘するコメディー。友人の死をきっかけに集まったバージン（滝藤）、モリリン（渡部）、ズブ子（前野）が、故人の秘密を知らない遺族のため、普通の中年男性として葬儀に参列する旅路を描く。
長編映画初主演の滝藤は、「コロナで1年延期になって撮れるかどうかもわからなかった映画ですので、今日こうして皆様の前でお披露目できることにホッとして、嬉しくてなりません」としみじみ。この日は、ポスタービジュアル同様のドラァグクイーン姿で参加しており、前野から「お二人、綺麗」と褒められるも、滝藤は「（撮影していた）1年半前の僕らを見てほしかった。あの時は女性として日常を過ごしていたから違和感がなかったけど、（今は）肩のハリとか体つきが変わりました」と少し残念そうな表情を浮かべる。役づくりで「細くて筋肉質なカモシカのような足とお尻」を目指してボディーメイキングした滝藤は、「あの時から3、4キロも太っているから、衣装も今日着れるか心配しました」と不安があったことも打ち明けた。
しかし、「こういう衣装を着させていただいてメイクをしてもらうと、そういう（女性のような）気持ちにはなる」そうで、「（撮影中は）私生活の中で仕草とかしゃべり方とかを変えていったから、とても病みつきになるじゃないけど、眠っていた何かがメラメラと来た」と吐露した滝藤。マリリン・モンローやオードリー・ヘプバーンを役づくりの参考にしたことも明かし、「女性より女性らしくしていないと、どうしても男性に見えてしまうので、徹底してやっていました」と振り返った。
また、冒頭のダンスシーンを思い返した滝藤は、「クランクイン前に練習したんですけど、最後に撮ったので全然踊りを覚えていなくて大変でした。音楽とまったく合わなくて、スタッフさんがみんなきょとんとしていて、やっべーと思って」と苦笑い。渡部と前野は「見入っていた」「キレもありました」と感動して見つめていたと滝藤に伝えていた。（錦怜那）
