【天才キッズ】才能あふれる小学3年生の女子選手…ポテンシャルは“五輪選手クラス” 自ら判断・行動で夢に向かって邁進
未来のスター候補生を発掘「BLAZE A NEW PATH〜天才キッズを探せ No.65」
日本サッカー界の未来を担う将来有望な天才キッズを探す「FOOTBALL ZONE」の連載「BLAZE A NEW PATH」(新しい道を切り開く)。
謎のスカウトマン・パウロ吉田が日本全国を回って未来のスター候補生を発掘するなか、今回は神奈川県在住の小学3年生・竹田結夢(ユメ)さんに迫る。(取材・文=パウロ吉田)
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本連載では3人目の女子選手だ。お父さんは大学まで野球をやっていたというスポーツマン。新体操経験者のお母さんは、待望の女の子だったこともあり新体操をやってほしいという願いを込めて、体験に連れて行きレオタードも着せて、さあ喜んでくれるだろうと思ったところ、絶対にやりたくない、と断固拒否された。
「私はサッカーをやる!」。幼稚園の年長の時だった。現在中学2年生と小学6年生の2人の兄がサッカーをやっていて、生まれた時からサッカー中心の生活で育ったのだから無理もない。サッカーとは性別を超えてそれほど魅力的なスポーツである。
どうせすぐ辞めるだろうと思っていたが、まずは週1回、元Jリーガー臼井幸平氏の主宰するF.T.A.Rのスクールに通うことになるのだが、スクール初日にコーチから「この子はどこでサッカーをやってるんですか?」と聞かれてしまうほどその才能があふれ出ていた。
お兄ちゃん2人のサッカー生活の中で育ったユメは、サッカーのルールはもちろん、彼らがコーチに指導されていること、どういうプレーを心がけないといけないのかなど、いわゆるサッカーの原則原理を自然と身に付けていたのだ。
さらには、整体の先生に骨格や筋肉がオリンピック選手クラスのポテンシャルだと太鼓判を押されていたり、幼稚園の年長までは左利きだったのが、いつの間にか両利きになっていたり、足の速さ、躍動感、生まれ持った能力がずば抜けていたり、夢がたくさん詰まっている。
朝練のメニューや時間など1日のスケジュールは自分で管理
ここまでの話だと、男子顔負けの様相だが、女の子な部分も強く、幼稚園の時はごっこ遊びが大好きで、サッカースクールにメルちゃんを乗せたベビーカーを押して通っていた。
小学校に上がる際に、本人がより本気でサッカーをしたいということで、兄が所属していた縁もある横浜の強豪チームJFC-FTUROに入団する。同時にダブルタッチの達人として知られるISSYこと石黒裕二氏主宰の“habilidoso”の門を叩き、小学校1年生から技術の追求をスタートさせた。
ご両親は兄2人の子育ての経験も踏まえて、特別なことをせず、子供の自主性に徹底的に任せる方針でいる。ユメも目標が明確なため、それに向かってやらなければいけないことが分かっていて、朝練のメニューや時間、宿題をやる時間、寝る時間、1日のスケジュールは自分で考えてやっている。
最終的にプレーをするのは子供自身であって、日頃の生活の中から、自ら判断・行動ができるということが、どれほどサッカーにおいて重要であるか。両親はあえて本人に任せることで成長できるということを理解していて、結果的にそれがサッカーにおいて一番のサポートになっている。
我が子であるが故に多くを求めたり、与えたりしようとする親心は理解できる。だが本当に彼らの成長を促してあげるためにはどういった距離感で接するべきか。子供にもそれぞれ個性があるなか正解はないということも伝えておきたい。
サッカーでプロになるために必要と言われるのが“運”。人との出会いや環境というのは、まぎれもなく大切な要素の1つだろう。出会いや環境にも恵まれたユメ、その表情やボールと向き合う姿からは、本人の夢への決意のようなものを感じる。
■竹田結夢さん「プロフィール&1日のスケジュール」
【プロフィール/2022年11月時点】
竹田結夢
YUME TAKEDA
生年月日:2013年4月11日
出身地:神奈川
身長・体重:128センチ・25キロ
足のサイズ:20センチ
ニックネーム:ユメ
サッカー歴:3年半
所属チーム:JFC FUTURO
スクール:アビリドーゾ、フットアール(特待)
憧れの選手:北村菜々美(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)・三笘薫(ブライトン)
【1日のスケジュール】
6:45 起床 塾の課題
7:00 朝食・身支度
7:20〜7:40 朝練
7:50 登校
15:00〜16:00 帰宅・学校の宿題
17:00〜20:00 チーム練習・スクール(帰り移動中に補食)・プール(週1回)・塾(週2回)
20:30 帰宅・入浴・夕食
21:30 就寝(パウロ吉田 / Paulo Yoshida)