「市の対応は非常識」。水浸し被害の楽団が改めて怒りの会見です。静岡県裾野市にある裾野市民文化センターのスプリンクラー事故で、被害にあったオーケストラが市に対して、いまだに直接連絡がなく、説明責任が果たされていないと批判しました。

<シンフォニエッタ静岡 中原朋哉芸術監督>

「市長、自治体としての責務が全く果たされておらず、お粗末極まりない」

裾野市の対応を批判したのは、スプリンクラー事故によって楽器が水浸しになったシンフォニエッタ静岡の芸術監督です。

この問題は2022年9月、裾野市民文化センター大ホールで突然、舞台上のスプリンクラーが作動し、コンサートに向けて用意されていた楽器が水浸しになりました。

<シンフォニエッタ静岡 中原朋哉芸術監督>

「大半の楽器は買い替えになるので(被害額は)数億円」

被害にあった楽器の中には、1000万円を超えるものが複数、存在していたということです。この事故で楽器を守ろうとした楽団員が転倒するなどし、5人が重軽傷を負っています。さらに、裾野市が第三者による犯行の可能性に言及したことによって、インターネット上で二次被害が起きていると楽団側は訴えます。

<シンフォニエッタ静岡 植田明美楽団長>

「オーケストラに犯人がいるんじゃないか?というコメントやオーケストラが何らかの理由でやったんじゃないか?間違って(起動のスイッチに)当たったんじゃないか?など。その場にいた楽団側が疑われるコメント」

楽団側は楽器の被害について、今後、新たに判明するものもあるのではないかと危惧していて、弁護士と相談し、裾野市に対して損害賠償を請求する準備を進めているということです。