ウィリアムバローズに期待(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規

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 ほぼ同時期にJBCクラシックがあるものの、優勝馬にはチャンピオンズカップへの優先出走権が与えられる重要なステップレースのひとつ。昨年、一昨年に引き続き、京都競馬場改修工事のため、スタート直後と最後のゴール前に坂が設けられている阪神競馬場ダート1800mで行われる。JBCクラシックに置き換わった18年を除く過去10回で1番人気馬は【3-1-1-5】で、3番人気以内馬は【6-2-2-20】。やや波乱の傾向がみられる。

 ◎ウィリアムバローズは卯月S優勝馬で、ラジオ日本賞2着。ダートに限れば7戦して5勝2着2回。スタートで躓いた摩耶Sと、休み明けで10kg増の馬体重で出走した前走以外は負けていない。今回がデビュー12戦目の重賞初挑戦となるが、逃げても逃げなくても競馬ができる馬で坂を苦にする様子もない。父は快足を伝えるミッキーアイルで、母ダイアナバローズは紫苑S優勝馬。血統的には芝適性がないわけではないが、ダートコースにおいて芝並みのスピードを発揮させている。ニュースターの誕生を予感させる1頭だ。

 〇オメガパフュームは東京大賞典4連覇。台頭しようという若手の前に立ちふさがる存在になっている。阪神コースは4戦4勝。59kgも春のアンタレスS、あるいは一昨年の平安Sで克服済み。不安はない。本当の目標は先かもしれないが、JBCではなくこちらにまわってきたからには恥ずかしい競馬はできないはず。

 ▲タイセイドレフォンはレパードS2着馬。この時、先着を許したカフジオクタゴンは白山大賞典3着。タイセイドレフォンと同じ3歳世代はJBCクラシックでも2着、3着。レベルの高さを示している。未勝利時代とはいえ阪神ダート1800mコースは2戦して【1-1-0-0】。初勝利を記録したときは2着馬に7馬身差をつけておりコースに不安はない。

 一昨年の優勝馬で、昨年の1番人気馬△クリンチャー。タイセイドレフォンと互角の勝負を繰り広げている△ハピはレパードS3着でシリウスS2着。世代を代表する1頭であり、その能力が古馬相手にも通用することを証明している。ほか、兵庫チャンピオンシップを勝ってジャパンダートダービー3着△ブリッツファングと、長期休養明けから復活し、前走で約2年ぶりに勝ち星をあげた△ハギノアレグリアスも大きな差はない印象だ。