旅先で購入したマックマフィンのせいで飛行機代の2倍の罰金を科せられる(画像は『USA TODAY 2022年8月1日付「Airline passenger fined nearly $2,000 after dog finds undeclared McMuffins in luggage」(Commonwealth Of Australia)』のスクリーンショット)

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今月1日、国外から入国しようとした乗客の荷物から未申告のマクドナルド商品を探知犬が見つけ、2664豪ドル(約24万7千円)の罰金を科したことを豪農林水産省が公表した。朝ご飯を安く済ませようとしたのかもしれないが、結果的にこの乗客は飛行機代の約2倍の金額を払うことになってしまったという。『The Guardian』などが伝えている。

このほど未申告の食品を持ち込もうとした乗客は、インドネシアのバリから豪ノーザンテリトリー州にあるダーウィン国際空港に入国しようとしていた。

オーストラリア当局はインドネシアで発生した口蹄疫(FMD)の蔓延を防ぐためインドネシアからの到着者に対する検査を強化したばかりで、その検査の一環として働いていた空港探知犬“ジンタ(Zinta)”が乗客のスーツケースに反応したという。そしてスタッフがスーツケースを開けて中を調べると、卵とビーフソーセージが挟まれたマクドナルドの朝食メニューであるマックマフィン2個とハムクロワッサンが1個発見された。

この乗客には2664豪ドル(約24万7千円)の罰金が科され、これは正規の航空券代の約2倍の金額であると報道されている。マレイ・ワット農林水産大臣(Murray Watt)は「この乗客にとって、これまでで一番高いマクドナルドの食事になったと思いますが、オーストラリアの厳しいバイオセキュリティに従わない人に同情はしません」と毅然としたコメントを公表した。

なお発見された未申告のマクドナルド商品は、口蹄疫の検査を行った後に廃棄される予定だという。マレイ大臣は「オーストラリアを口蹄疫のない状態で維持したいのです。新政権による新たな厳しいバイオセキュリティの一環としてジンタはダーウィン国際空港に配備されましたが、既にこの国の安全維持に貢献してくれています」と述べ、続けて「バイオセキュリティは重要で、雇用や農場、食品を保護して経済を支えるのに役立ちます。渡航を決めた乗客はバイオセキュリティ対策に従い、オーストラリアへの入国条件を満たしていることをしっかりと確認する必要があります」と説明している。

口蹄疫は人への感染はないものの服や食品から感染する可能性や家畜に大きな被害をもたらすこともあり、オーストラリア当局は先月22日に乳製品や肉類の未申告に対して新たな罰則を設けたばかりだった。

このニュースを見た人からは、「持ち込めるものをちゃんとチェックすればいいのに」「これは完全に持ち込んだ人が悪い」「マクドナルドをスーツケースに入れる人がいるのか」「オーストラリアは口蹄疫を深刻に考えているから当たり前だよ」など呆れの声があがっている。

ちなみに昨年9月には、空港でスーツケースの重量超過を指摘され開けてみると、家に置いてきたはずの愛犬のチワワが入っていたという驚きのニュースも注目を集めていた。

画像は『USA TODAY 2022年8月1日付「Airline passenger fined nearly $2,000 after dog finds undeclared McMuffins in luggage」(Commonwealth Of Australia)』『The Guardian 2022年8月1日付「Silly sausage: traveller returning from Bali fined at Darwin airport after dog sniffs out McDonald’s breakfast in backpack」(Photograph: Ministry of agriculture)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)