エヴァートン、ウクライナ難民支援に貢献のファンをピッチへ…親善試合でPKを蹴らせる

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 29日に行われたエヴァートン対ディナモ・キーウの親善試合で、両クラブの粋な計らいにより、ファンがゴールを決めるという珍しい光景が生まれた。

 『Match For Peace(平和のための試合)』と銘打たれたこの親善試合は、エヴァートンが、ロシアによる侵攻を受けるウクライナからディナモ・キーウを本拠地のグディソン・パークに招待する形で行われた。試合では、入場時に両チームの先発選手たち全員がウクライナ国旗を背負ってピッチに登場したほか、エヴァートンのキャプテンを、今年1月にディナモ・キーウから加入したウクライナ代表DFヴィタリー・ミコレンコが務めた。

 試合はエヴァートンが3−0とリードし、時計は90分を回る。すると主審はタイムアップの長い笛と同時に、突如としてエヴァートン側のPKを指示。それと同時に、ユニフォーム姿の小太りな男性がピッチ脇に姿を現すと、フランク・ランパード監督、そして自身と交代するデレ・アリと抱擁を交わし、ピッチへと足を踏み入れた。実はこの男性、今回のウクライナ侵攻に苦しむ難民のために車で物資を運び続けてきたポール・ストラットンさんというエヴァートンファンで、クラブがその功績を称えるため、この特別な試合の最後にPKを蹴る機会を設けた粋な計らいだったのだ。

 ストラットンさんは無事にPKを決めると、歓声に包まれるゴール裏へと走り寄り、ピッチにヒザをついて喜ぶパフォーマンスを披露。エヴァートンの選手たちも次々と駆け寄ってゴールを祝福し、ディナモ・キーウの選手たちも拍手で称える温かい光景が生まれることとなった。

Everton supporter Paul Stratton was brought on to take a penalty in a friendly match against Dynamo Kyiv.

He has been delivering supplies by car to refugees of the Russian invasion in Ukraine 👏 pic.twitter.com/OrZUUv8vci— ESPN FC (@ESPNFC) July 29, 2022