黒嵜菜々子 撮影/荻原大志

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日々グラビア界を彩る、さまざまなジャンルで活躍する美女たち。そんな彼女たちを追いかけるグラビアライター・とり氏が独自の視点でピックアップし魅力に迫るシリーズ連載、今回はアイドルグループ・Peel the Appleのメンバーとして活躍している黒嵜菜々子にこれまでの軌跡を聞いた。

【写真】ビジュアルと中身のギャップが魅力、黒嵜菜々子の撮りおろしカット【15点】

──黒嵜さんの人柄や芸能活動に至るまでの経緯を聞かせてください。子どもの頃はどんな子でしたか?



黒嵜 お兄ちゃんと仲が良かったので、女の子のわりにはかなりヤンチャでした。小学生の頃は、外で木登りしたり、鬼ごっこをしたり。パパに「菜々子、修行だぞ」なんて言われて、公園にある時計台のテッペンまで登らされたこともありましたね(笑)。ほかには、男の子に混じって、サッカーやベイブレード(2000年代に小学生の間で大流行した現代版ベーゴマ玩具)で遊んでいた時期も。私と同世代の女の子は、シール集めやリカちゃん人形で遊んでいた子が多いと思うんですけど、私は全然そういうのに興味がなかったです。

──活発な女の子だったんですね。中学校に入ってからも、そんな感じだったんですか?



黒嵜 いや、中学生になってからは、自然と女の子らしくなっていきましたよ。まず木登りは一切しなくなりましたし(笑)。男の子と遊ぶ機会も減って、逆に、女の子のお友達とおうちで遊んだり、好きなK-POPアイドルのコンサート映像を見たり、だいぶ大人しくなりましたね。

──部活や習い事は何かされていましたか?



黒嵜 飽き性なのですぐ辞めたものも多いですが、数は結構やっていました。テニスに水泳、新体操……、あっ、塾も習い事に入りますよね? あと小学校のときは、バドミントン部、演劇部、美術部に。中学校はバレーボール部、高校では野球部のマネージャーをやっていました。

──本当にいろいろやっていたんですね。全部、自分の意思ではじめたんですか?



黒嵜 そうですね。……水泳以外は。

──あれ。体を動かすのお好きそうですけど、もしや水泳は苦手ですか?



黒嵜 苦手です。小さい頃、泳げるようになりたい一心で習い始めたはいいものの、半年経っても上達せず。いまだに泳げないんですよね(笑)。だから水泳は、唯一苦手なスポーツなんです。逆に、球技のスポーツは何でも得意ですよ。特に野球はずっと大好きなスポーツ。今はたまにバッティングセンターに行くくらいで、自分がプレーする機会は少ないですが、小学生の頃は、お兄ちゃんの代わりに打席に立ったことがありましたし、アイドルになるのをきっかけに辞めてしまったとはいえ、野球部のマネージャーだってやっていたんですから。

──黒嵜さんの野球好きは、ファンの誰もが知るところですよね。とはいえ、それほど野球が大好きな黒嵜さんが、なぜマネージャーを辞めてまでアイドルに?



黒嵜 私、小学5年生のときに受けた『第6回sho-comiプリンセスオーディション』(小学館発行の漫画誌『Sho-Comi』で開催されていたオーディション)でグランプリに選ばれて、しばらく芸能活動をしていた時期があったんですよ。でも、中学3年生の頃に「やっぱり私は野球が好きだ」と思って、一度芸能界から離れたんですね。高校1年生のときは、野球部のマネージャーを頑張りつつ、同級生の女の子たちと普通のJKライフを送っていました。ただ、雑誌やテレビで流れるCMを見ていると、再び芸能界への憧れが強くなってきて……。

──そもそも最初に『Sho-Comi』のオーディションを受けたきっかけは何だったんです?



黒嵜 それは、お母さんが勝手に履歴書を送ったんです(笑)。私は、普通にその漫画誌を読んでいただけだったのに、「菜々子、そこ立ってみて」とお母さんに言われるがまま写真を撮られて、知らぬ間に書類選考を通過していて。お母さんも、まさか通るとは思っていなかったみたいですけど。

──スゴいじゃないですか!



黒嵜 いやいや。何も聞かされていないまま、会場でオーディションを受けさせられたんですよ? 演技にダンス、自己PR、写真撮影を何とかやり切って、わけも分からぬままグランプリをいただきました。まだ子どもでしたし、芸能活動をしていたと言っても部活感覚でしたね。そんな私が、本気で芸能活動を頑張りたいと思えるようになったのは、小学6年生の頃に出演させてもらったとあるドラマでの経験が大きいです。有名な俳優さんと共演させていただいて「私もこんな人になりたい」と、強く感じたんです。

──具体的に、その人のどんな部分に憧れたんです?



黒嵜 今となっては当たり前ですが、現場でその俳優さんが「おはようございます!」「お疲れさまです!」とハキハキ挨拶している姿がとても魅力的だったんですよ。普段はほんわかしているのに、お芝居に入った瞬間キリッとするのもカッコよくて。スゴく憧れましたね。まぁ、そのあとしばらくして、野球部のマネージャーになるために芸能界を離れてしまうんですけど。

──でもまた芸能界に戻ってきたわけじゃないですか。今も、将来の目標は女優さんなんですよね? 芸能活動再開にアイドルの道を選んだのはどうしてなんですか?



黒嵜 前に芸能活動をやっていたときに、一度、ステージで歌と踊りを披露したんですよ。正直、得意なジャンルではなかったんですけど、ステージのあと、ファンの方に褒めてもらえたのがうれしかったんです。私、褒められると伸びちゃうタイプだから(笑)。また歌とダンスでファンの方を笑顔にできるなら、それで褒めてもらえるのなら、私もみんなもハッピーだし、ウィンウィンじゃん?と思ったんです。それで、ちょうどニジマス(26時のマスカレイド)さんの新メンバーオーディションを見つけたので、受けてみたんですよね。

──しかし、オーディションは最終選考で落選してしまいました。



黒嵜 はい。さすがに落ち込みましたね。ただ、ニジマスさんの新メンバー発表ライブが終わったあと、落ちちゃったメンバーが集められて「ここにいるみんなで新しいグループを作ろうと思う。新しいグループに入るか、別の道に進むか。30分の間に自分で決めてください」といきなり言われたんです。

──30分ですか。なかなか決断力のいる話ですね。



黒嵜 「30分で自分の人生を決めろ」と言われているようなものですからね。「無理無理!」って感じでしたよ。

──でも黒嵜さんは、新グループ「Peel the Apple」のメンバーになる決断をされました。



黒嵜 落ちたのが分かった瞬間は、高校卒業まで野球部のマネージャーをやり切ろうと気持ちを入れ替えていました。ですが、新グループの話を聞いた途端、前に芸能活動をしていたときのことを、いろいろ思い出してしまったんです。私はまだまだ上に行けるはず。ここで諦めたら、きっと後悔する。迷うくらいなら、絶対やった方が良い! と、グループに入る決心は意外とすぐにつきましたね。

──その決断が今、グラビアでのご活躍に繋がっています。もちろん今後は、女優へのステップだって大いにあり得る。目の前にある大好きな野球をとるか、憧れの芸能界へ進むか。悩む瞬間は多々あったと思いますが、結果的に良い選択だったんじゃないでしょうか。



黒嵜 そうですね。もしあのときアイドルへの道を諦めていたら、今頃、普通の女の子だったと思うと、この道を選んで正解でした。ときどき、ちゃんとアイドルになれているのかな?と心配になる瞬間はあります。アイドルって、みなさん上品なイメージだけど、私はそういうキャラクターじゃないから。でも、メンバーのことは大好きだし、活動も楽しいから、もっと「Peel the Apple」が人気になるよう頑張っていきたいですね!

(取材・文/とり)

▽黒嵜菜々子(くろさき・ななこ)


2003年5月16日生まれ、東京都出身。160センチ。「26時のマスカレイド」の新メンバーオーディションファイナリストで結成されたグループ「Peel the Apple」のメンバーとして活躍中。Peel the Appleの2周年記念イベントが、7月15日(金)19:00〜Spotify O-WESTにて開催される。
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