首から下げたノートには、びっしりと文字が書かれている

「お早うございますぅー」

　5月下旬の朝、3人の子供を連れ、上機嫌に近所の住民に挨拶をするのは、女優の杏（36）だ。子供たちをスクールバスへ送り届けると、近所の公園へぶらりと散歩に向かった。愛犬のリードを手繰る傍ら、もう片方の手で、首から下げたノートを熱心に読んでいる。

　ノートに綴られているのは出演作の台本か。あるいは「Bonjour」の綴り方かーー。というのも杏には、年内に家族揃ってパリに移住する計画があるのだ。

「杏さんは10代のころに、パリコレモデルを夢見て渡仏しました。アポなしでパリ市内のモデル事務所やメゾンを訪れては、自ら営業していたそうです。現地には当時の苦労を知る友人も多く、パリは青春の街なんですよ。実際『ヨーロッパに移住したい』ということはこれまで何度も公言していますから。特に、元夫・東出昌大さんとの離婚後は、何かと“穿った目”で見られる日本を離れたいと切望するようになりました」（芸能記者）

　7月スタートのドラマ『競争の番人』（フジテレビ系）で、久々の月9主演を務める杏だが、撮影はすでに終えているという。

「杏さんの双子の長女と次女は、今年6歳になりました。フランスは日本より早く、6歳になる年に小学校に入学しますし、新学期は9月から始まります。現地の小学校入学に合わせて、8月にも移住する可能性があります」（同前）

　さらに、杏には背中を強く押す存在がいる。

「父の渡辺謙さんです。謙さんの女性問題のせいで、一時は父娘関係がぎくしゃくしていました。しかし、東出さんとの一件で修復されたんです。杏さんは『男ってこんなもんなんだ』と、達観できたのかもしれません」（番組制作会社スタッフ）

　そんな2人の共通の話題は、野球だという。

「もともと杏さんはG党で、謙さんは虎党でした。ところが謙さんは、昨年の大谷翔平の活躍を目にしてドハマり。杏さんは『父に久々に会ったら、大谷がいかにすごいか、ずっと力説された』と笑っていました。謙さんは加えて『可能性のある若者はやっぱり海を越えなきゃダメだ。お前も大谷翔平を目指せ！』と、海外挑戦を後押ししたそうです」（同前）

“世界のワタナベ”にそこまで言われちゃ仕方がない。杏なら“育児”と“女優”の二刀流で、パリでも活躍してくれるはずだ。Bon voyage！