先日とあるECサイトでクレジットカード決済を試みたところエラーが発生した。その直後、他サイトで使用できることを確認したので、ECサイトの決済システムで問題が生じたのだろう。その場は別のクレジットカードを登録して買い物を終えたのだが、その際に気付いたのがMicrosoft Edge(以下、Edge)のクレジットカード管理方法である。

「edge://settings/payments」を実行して「お支払い情報」を開くと、二種類のカード登録方法が確認できる(同期後の画面)

上図のとおり「このデバイスに保存したカード」「Microsoftアカウントに保存されているカード」の二種類が存在し、前者はプロファイル同期対象外で、ニックネームの付与や登録情報の編集が可能。後者はMicrosoftアカウントの支払いオプションでのみ編集可能。当初は「クレジットカードの登録はEdgeではなく、Microsoftアカウントページで」とお伝えするつもりだった。

ところが本稿執筆のためにCanary版Edgeで「お支払い情報」を確認したところ、デバイスに保存したカードがMicrosoftアカウントにひも付いていたのである。正確にはカード情報がMicrosoftアカウントのプロファイルに移管され、認証をうながされた。Edge&Microsoftアカウント側の機能が更新されたのか、一度決済に用いたためか分からないが、編集不可能だったニックネームも引き継いでいる。

Canary版Edgeの「お支払い情報」。クレジットカードの再同期をうながされたら「今すぐ同期」をクリック/タップする

クレジットカード情報やセキュリティコードを入力して「保存」をクリック/タップする

これでクレジットカードがひも付き、編集操作はMicrosoftアカウントページに限定される

Microsoftアカウントの編集ページ。カード名義、有効期限、セキュリティコード以外の編集は不可能だ

本件に関するMicrosoftの説明は少なく、不可解な点も残る。だが、クレジットカード情報は個々のデバイスに保存するよりも、二要素認証で保護されたMicrosoftアカウントによる一元管理の方が安心だ。Edgeでクレジットカード情報を入力する場面がある方は「お支払い情報」から管理状態を確認してほしい。

著者 : 阿久津良和 あくつよしかず 1972年生まれのITライター。PC総合誌やDOS/V専門誌、Windows専門誌など、各PC雑誌の編集部員を経たのちに独立。WindowsとLinuxをこよなく愛しつつ、PC関連の著書を多数手がける。近年はBtoCにとどまらず、BtoBソリューションの取材やインタビューが主戦場。休肝日を設けず日々飲み続けてきたが、γ-GTP値が急激に増加し、早急な対応を求められている。 この著者の記事一覧はこちら