先日、久しぶりにWindows 10 PCを起動した。数カ月ぶりの月例アップデートを適用するためである。コロナ禍以前は携帯性に優れた初代Surface Goだったが、外出を避けると同時にSurface Pro 7やSurface Laptop 4を併用している状態では無用の長物だ。

それでも一定期間ごとにメンテナンスを施したくなるのは、PCマニアの性なのだろう。同PCはサブスクリプション契約中のATOKをインストールしているが、Windows 10の更新プログラム同様に2022年のアップデートを適用していないことを思い出した。そこでJUSTオンラインアップデートを起動したところ、「アップデートの実行中です。しばらく待ってから、再度実行してください」とのメッセージに出くわした。

アップデートを実行できないJUSTオンラインアップデート

さっそく検索してみると、公式サポートページには再インストールをうながす指示がある。だが、リンク先にあるJUSTオンラインアップデートは2014年に公開されたファイルだった。ジャストシステムのKB(知識ベース)やアプリの更新体制は首をかしげる箇所が多いため、Process Monitorで動作を監視したところ、格納情報に齟齬(そご)があると正常に動作しないようである。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Justsystem\JustOnlineUpdate\1.0\Updateキーの内容。クライアントの制御情報や実行日時と思われる情報を格納している

「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して「OK」ボタンをクリック/タップする

HKEY_CURRENT_USER\Software\Justsystem\JustOnlineUpdateキーを右クリック/長押しし、「削除」をクリック/タップする

確認をうながすメッセージが現れたら「はい」をクリック/タップする

再びJUSTオンラインアップデートを起動すると、各アップデートモジュールが現れる

上図の操作を実行してからJUSTオンラインアップデートを起動すると、無事ATOK for Windowsなど各アップデートモジュールが現れた。筆者の検索方法が悪いのか、サポートサイトに今回のトラブル回避方法は掲載されていないようだ。今回はATOK愛用者向けに知見を共有したく、紹介した次第である。

著者 : 阿久津良和 あくつよしかず 1972年生まれのITライター。PC総合誌やDOS/V専門誌、Windows専門誌など、各PC雑誌の編集部員を経たのちに独立。WindowsとLinuxをこよなく愛しつつ、PC関連の著書を多数手がける。近年はBtoCにとどまらず、BtoBソリューションの取材やインタビューが主戦場。休肝日を設けず日々飲み続けてきたが、γ-GTP値が急激に増加し、早急な対応を求められている。 この著者の記事一覧はこちら