愛知県・岐阜県に11店舗展開 自転車屋「サイクルディーラークワトロ」の運営会社、ハチスカが破産

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新型コロナの影響で業績が悪化、負債約10億7000万円の見込み

 (株)ハチスカ(TDB企業コード:440045358、資本金4650万円、愛知県岡崎市西阿知和町御用田1-1、代表蜂須賀正浩氏、従業員15名)は、4月18日に名古屋地裁より破産手続き開始決定を受けた。破産管財人は池田伸之弁護士(愛知県名古屋市中区丸の内1-17-19、池田総合法律事務所、電話052-684-6290)。

 当社は、1928年(昭和3年)10月創業、1985年(昭和60年)1月に設立された自転車の車体や部品、用品の卸売・小売業者。業歴90年を超える老舗の一社で、卸部門では各種量販店やホームセンター、スーパー等を得意先としていた。また、小売部門では直営店「サイクルディーラークワトロ」(愛知県、岐阜県に11店舗)を運営し、相応の知名度を有していた。卸部門の販路を開拓するにつれて売上を伸ばし、1999年12月期の年売上高は約19億円を計上していた。
しかし最近は、需要の減退と価格競争の激化により業績は低迷し、2021年12月期の年売上高は約14億円にまで落ち込んでいた。売上が減少傾向を辿るなか収益性も低迷、欠損計上を散発し債務超過の状態が続いていた。資金繰りは悪化し、金融機関からの借入に依存した資金繰りを余儀なくされていた。

 近時はM&Aによる事業譲渡も模索したが不調に終わり、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、更に業績が悪化し、先行きの見通しが立たなくなったため、事業継続を断念。4月18日までに事業を停止し、今回の措置となった。

 負債は、金融債務約10億円、一般債務約7000万円の合計約10億7000万円の見込みだが、変動する可能性がある。