UoC UNIVERSITY of CREATIVTY 共同編集長の近藤ヒデノリ(Hide)と平井美紗(Misa)がお届けするinterfmの番組「UoC Mandala Radio」。クリエイターに“ワクワクする社会創造の「種」を聞く”というテーマで、毎回さまざまな領域で社会創造をおこなっているゲストを招き、未来に向けた創造やアクションについて語らいます。

4月6日(水)の放送では、HideとMisaがUNIVERSITY of CREATIVITYでの活動内容について語りました。

(左から)Hide、Misa


UNIVRESITY of CREATIVITYは「We are All born Creative」を理念に、“創造性”を教育、研究、社会実装する研究機関です。世代、業界、専門を超えたさまざまな感性をぶつけ合いながら活動をおこなっています。今回の放送では、ラジオパーソナリティであるHideとMisaがそれぞれ自己紹介をおこない、UNIVRESITY of CREATIVITYでどんなことをしているのかを語りました。

◆サステナビリティ×創造性を軸に教育・研究・社会実装

Hide:まず僕、Hideは、近藤ヒデノリといいます。UNIVERSITY of CREATIVITYのPRESS共同編集長で、サステナビリティ領域のディレクターを担当しています。元々はCMプランナーをしていたのですが、1998年ぐらいから3年くらい休職してニューヨークに行き、写真と現代美術を学びました。9.11同時多発テロの直後に東京に戻ってきて、そこからはクリエイティブディレクターという立場でサステナビリティ領域やアート領域などを軸に、さまざまな企業、自治体、地域のブランディングをおこないました。3年前、UoCの立ち上げ時に声をかけてもらって、そこからは自分が培ってきた創造性やネットワークを、持続可能でワクワクする社会を創造するためにつぎ込もうと、本気で活動しています。

Misa:私、HideさんとはUoCでお会いするまではお話する機会がまったくなかったんですよね。うちの会社(株式会社博報堂)のなかで「SDGsに関して1、2を争うレベルで知っている人がいる」という話のなかでHideさんの名前が出たんですよ。

Hide:僕より(SDGsを)知っている人は何人か知っているんですけど、サステナブルとクリエイティブを掛け合わせているとか、その領域で広いっていう意味では、そうなのかなという自尊心はあります。

Misa:そうですよね。UoCではクリエイティビティを大事にしているので、サステナブルという領域で頑張っているHideさんは(UoCと)相性が良かったのかなと思います。私はHideさんとこのラジオで「サステナブルって何だろう?」っていうところから、だんだん理解が深まっていきました。商品や企業のことなどすごく勉強になっていて、Hideさんにはめちゃくちゃ感謝しています。

◆関係性のデザインによる多中心・生命中心の社会へ

Misa:Hideさんはアートがすごく好きで、ニューヨークで写真を学んでいた過程があるので、エシカルやサステナブルの話題になるときに、アーティストやクリエイターの方たちが参加してくれる感じがすごくいいなと思います。

Hide:彼らは、めちゃくちゃ社会派なんですよね。すごく意識が高いので、アーティストや文化人類学者にすごく刺激を受けています。最近は社会起業家や会社の社長さんなどからも刺激を受けていて、自分でただ好きなことをやるだけではなく、「社会を面白くするために何ができるのか」「自分の創造性で何ができるのか」って考え続けています。UoCでは「自分のスキルで何ができるかな」っていう感じで活動していますね。

Misa:なるほど。ではここで、いつもこの番組でしている質問をHideさんにもしてみようと思います。Hideさんにとって「ワクワクする社会創造のタネ」は何ですか?

Hide:ゼミで話しているなかの1つに、「人間中心主義から多中心・生命中心主義へ」と言っているんですね。狭い都会のなかで人間だけでマーケティングをするのではなく、いろんな生き物や自然のことも考えながら、多様な仲間と共に関係性をデザインすることを通じて、多中心・自律分散型の社会を作っていくのが大事になってきていると感じてます。これからは人間も、自然と共に協働していくのが大切だと思っているので、社会創造のタネは“協働”かもしれないですね。

◆UoCのロゴ制作を振り返る

Misa:次は私、Misaについてです。改めまして平井美紗と申します。UoCのPRESS共同編集長をHideさんと一緒に担当し、立ち上げのときからUoC全体のアートディレクションをおこなっています。UoCでは、ロゴマークをはじめ、デザインに関わるものすべてを担当しています。

Hide:UoCのロゴは有機的なデザインですが、作ったときの思いを教えてください。

Misa:(UoC主宰の)市耒健太郎(いちき・けんたろう)さんから、「概念を爆発させるようなものが欲しい」みたいなことを言われたんですよ(笑)。

Hide:岡本太郎さんみたいな感じだね(笑)。

Misa:「吹き出物が破裂するような絵」とか「トマトが潰れるような絵」とか、「当たり前のことが当たり前じゃなくなる」「ルール・規律を壊したい」「やんちゃな感じ」のようなことを話していたんですよ。

Hide:(市耒さんは)UoC立ち上げの頃から、「AI時代に人間の創造性の力がより大事になるのでは」と話していましたよね。「正しいこと、概念的なことはAIでもできるし、それによって人間の創造力は爆発する」みたいな。そういう人間味のある感じを大事にしている方ですよね。

Misa:そうなんです。何個かアイデアを出していくなかで、そこにだんだん辿り着いていきました。パシャッとしたものって意外に難しいんですよ。私たちは「スプラッシュロゴ」と呼んでいるんですけど、「パシャッとなっているように見えるものは何だろう?」って、いろんな参考資料を集めましたね。最近のロゴマークってシンプルなものが多いじゃないですか。シンプルにすればするほど、破裂した感じがなくなっていって迫力がなくなるので、「はっきり繊細に作っていかないと」って考えながら形にしていったところがありますね。

◆“思いやり”を持って取り組む

Hide:Misaにも質問をしてみようと思います。Misaにとって、「ワクワクする社会創造のタネ」は何ですか?

Misa:この質問に対するいろんな人の答えを聞いて、何て言ったらいいのかと思ったんですけど……ずっと自分のなかで大事にしているものがあって。“思いやり”です。

Hide:おお!

Misa:学生のときは、自分のことばかり考えてモノを作っていて、(作品に対する)人(の意見)が入ってきたときに、自分が無価値であることを痛感したというか。

Hide:そんなことはないでしょう(笑)。

Misa:(笑)。作ったものを否定されて、今まで自分が頑張ってきたものがゼロだと感じてしまったんです。「自分が作ったものって何だったんだろう」「自分はわがままだった」っていうことを、すごく痛感しました。

Hide:うんうん。

Misa:私、自分のデザインが「医療」になればいいなと思っているんです。

Hide:医療?

Misa:“デザイナーの医者になれないかな?”って思ったんです。グラフィックって、薬でもなんでもないけれども、ロゴマーク1つで世界が変わる。社会が変わるときの(ロゴマークは)、人が絡んでいたり、人が求めていたりするものになりますよね。「何が欲しいか」「未来に何が必要なのか」って考えたとき、やはり“思いやり”“先読み”が必要だと思うんです。

Hide:なるほど。いいことを言ったねえ。

次回4月13日(水)は、株式会社プロトリーフ・加能裕一郎さんがゲストに登場します。お楽しみに!

番組でお届けしたトークは音声サービス「AuDee」 https://audee.jp/voice/show/42549と「Spotify」 https://open.spotify.com/show/6biaO40gUuf4gbI2QhdTsL?si=C2-xOifkQz230V6X514UlAでも配信中。ぜひチェックしてみてください!


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聴取期限 2022年4月14日(木)AM 4:59 まで

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<番組概要>
番組名:UoC Mandala Radio
放送日時:毎週水曜23:00〜23:30
パーソナリティ:近藤ヒデノリ(Hide)、平井美紗(Misa)
番組Webサイト:hhttps://www.interfm.co.jp/mandala