PlayStation 5やXbox Series Xといった次世代ゲーム機では、物体に当たる光がどのように反射するのかをシミュレートする「レイトレーシング」への対応が大々的にアピールされています。しかし、実際レイトレーシングに対応すると何がどう変化するのかはイマイチ理解しづらいところ。そんなレイトレーシングの効果が一目でわかるムービーをMOD製作者のsultim_tさんが公開しています。

Original Doom On PC Now Has Raytracing Via New Mod

https://kotaku.com/doom-raytracing-mod-pc-original-id-software-free-rtx-qu-1848741817

「シリアス・サム」や「Half-Life」といった1990年代から2000年代に発売されたゲームでレイトレーシングが使用できるようになるMODを製作してきたsultim_tさんが、1993年に発売された初代DOOMをレイトレーシングに対応させるためのMODを発表しました。なお、sultim_tさんが作成したMODは、正確には「初代DOOMのクロスプラットフォーム版である『PrBoom』にリアルタイムパストレーシング(レイトレーシングの拡張版)を追加する」というものです。

sultim_tさんが作成したMODを使うと、初代DOOMのゲーム画面がどう変化するかは以下のムービーを見ればわかります。

Doom Classic: RAY TRACED - Trailer - YouTube

初代DOOMのゲーム画面はこんな感じ。



sultim_tさんが作成したMODを使うとレイトレーシングに対応し、光と影の描写がよりリアルに進化します。





リアルタイムで光と影をシミュレートするため、真っ暗な場面から……



敵の攻撃が光源となり、全体を照らし出すという場面に一瞬で変化。



初代DOOMのゲーム画面。



これにMODを適用すると以下のように変化。光と影の明暗がより強くなる印象です。



初代DOOMのゲーム画面では影の描画がなく全体的にのっぺりとした印象ですが……



MODを適用すると光と影が明確に表現され、画面のどこに光源があるのかがハッキリとわかります。



以下は左が初代DOOMのゲーム画面で、右がMODを適用したゲーム画面。左のゲーム画面はただ薄暗いだけですが、右のゲーム画面は明暗がハッキリしており、キャラクターの影までリアルに表現されています。



真っ暗闇の中を歩き……



攻撃を繰り出した瞬間、周囲が照らされます。



攻撃が光源となっているので、飛んでいった攻撃に敵が照らされてプレイヤー側に影が伸びることも。



さまざまな攻撃が繰り出され、これに合わせてリアルタイムに光と影が変化しまくるため、ムービーで見るとよりレイトレーシングの威力を実感できます。





なお、sultim_tさんが作成したMODを利用するにはハイエンドのNVIDIA製GPUを搭載したPCが必要になります。