「時々監督が、独断で・・・」日本ハム1軍昇格は監督が独断で決める!?チーム事情を荒木氏が明かす 橋上秀樹氏×荒木大輔氏対談

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 「BIGBOSS」こと新庄監督を迎えて、2022シーズンを戦う日本ハム。来年3月には新球場「エスコンフィールド HOKKAIDO」も開設予定とあって北海道民の期待も高まるばかりだ。ただ、北海道を本拠地とするチームならではともいえる、様々な困難があるようだ。

そんな北海道を本拠地とする日本ハムの特殊なチーム事情について、現役時代、ヤクルトなどで活躍し、引退後は楽天、巨人、西武、ヤクルトさらには侍ジャパンでコーチを務めた現・BCリーグ新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ監督の橋上秀樹氏とヤクルトで共に戦った荒木大輔氏が現在橋上氏がおこなっているYouTubeチャンネル「橋上秀樹アナライズTV」で語り合った。

【動画】荒木大輔氏が語る、日ハム二軍事情!家は札幌と鎌ヶ谷どっちにする?
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荒木氏は18年から20年まで、日本ハムの2軍監督、21年シーズンに1軍投手コーチと4シーズンにわたって日本ハムに関わった。

そんな荒木氏に対して橋上氏が「北海道の生活ってどうでした?」と、単刀直入に疑問をぶつける。それに対し荒木氏は、

「北海道といってもホテルと球場の行き来。夕食も球場で出るから袋に詰めて、(コロナ禍で)外食できないからホテルで食べる。だから北海道の生活って感じじゃないんだよね」

と、北海道感は全く感じていなかった様子。さらに、同氏は住宅事情についても続けて語った。

「基本的に家は、北海道の人もいるし関東や関西の人もいる。北海道に来たときはホテルかアパートを借りたり。家族を連れて北海道に来るという選手も中にはいるけど、少ないかな」

と、単身赴任の二拠点タイプ、家族全員で引っ越す選手などバラバラだったという。

本拠地は北海道だが、フォーム施設は千葉・鎌ケ谷市と距離の問題もあり、1軍で安定した活躍がないとなかなか家族で移住するという決断も難しいようだ。

そんな1、2軍の拠点が離れているという事が、チーム編成に及ぼす影響も大きかったという。

それは、1軍と2軍の入れ替えだ。北海道と千葉と離れていることで、選手の入れ替えが困難な事態もしばしばあったというのだ。


例えば、橋上氏はヤクルトの例として、2軍が埼玉で活動しているため、試合当日主力選手に不測な事態が発生した場合でも、すぐに対応することが可能として「日本ハムの場合はその点どうだったのか?」と荒木氏に聞くと、これについて

「時々監督が、コーチに相談せず独断で(2軍に)連絡入れちゃって、選手を呼んでいた。そのあとミーティングで、明日から誰が1軍に来るからっていうのは何回かあった。」

と、荒木氏は他球団ではなかなか考えられないような経験をしたことを明かした。

本来は選手の入れ替えなどは担当コーチと合議制の上で、決めるもの。ただ日本ハムの場合は距離が離れていることで、素早く決めないと移動便などの問題で移動できなくなる可能性もあった。そのためどの選手を昇格させるか話し合う時間が無く、監督が単独で入れ替えを決めることもあったというのだ。

近年はBクラスに沈み、新庄監督に代わったことで新しい風が期待されている日本ハム。選手全員を1軍でプレーさせるといった発言もあったように、ファームの選手たちにも常に目を配る姿勢を見せているだけに今季は2軍選手の状態把握、2軍首脳との密なコミュニケーションもチーム浮上の鍵を握りそうだ。

動画内では他にも、昨年荒木氏を襲ったアクシデントや新千歳空港に関わるあるウワサについて語った。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]