【プロ野球】「キャッチャーを見るよりも権藤さんを見ていた」阿波野秀幸氏&西崎幸広氏が明かす、球界サイン事情とは

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 「球春到来」からおよそ2週間。プロ野球春季キャンプは、各チーム、選手たちによる激しいレギュラー争いが繰り広げられている。

そんな中、スポーツアンカー・田中大貴さんのYouTubeチャンネル「アスリートチャンネル」では、ゲストに近鉄、巨人、横浜で活躍した阿波野秀幸氏と、日本ハム、西武で活躍した西崎幸広氏が登場。

現役時代にあった様々な「サイン事情」について明かされた。

【動画】阿波野秀幸氏、 西崎幸広氏が語る「名将がやってたのバレてた件について」
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複雑なサイン事情


まず阿波野氏の口から明かされたのが、横浜時代の監督・権藤博氏の話題だ。

権藤氏といえば、柔軟な起用で1998年にチームを日本一に導いたことも広く知られているが、サインに関しても主要部分は正捕手に任せながら、要所で自ら出していたという。

「権藤さんは、ベンチからキャッチャーに向かって球種のサインを出してました。ただ、相手チームにそれがバレちゃう時もあったんですけどね。ベンチから出るサインって1番簡単なんですよね。ダイエーのコーチ時代なんかはすぐバレていましたね」

横浜監督以前に務めたダイエーの一軍投手コーチ時代にはほとんど権藤氏がサインを出していたという。

これに対し、当時対戦相手だった西崎氏は、

「キャッチャーを見るよりも、権藤さんを見ていました。あ、インサイドだ、みたいな。キャッチャーがみんな権藤さんを見ながらサインを出していましたから。おかしいなって思いながら見ていましたね」

と、敵チームだけに相手のサイン事情について細かく観察していたことを明かした。

一方、西崎氏は、日ハムの特殊なサイン事情についても告白。

「日ハムの頃は、指で表す数字でサインを出していました。1をやりながら腕を上にやったり、3をやりながら右に出したり。ああいうのって、僕らピッチャーは知らないんですよ。野手のミーティングには出ないので。なので、あれなんだろうって、僕らも一緒にサインを考えていましたね(笑)」


プロ野球の世界では複雑なサインを覚えるのも大変とあって、現場でも、苦労したという2人。

加えて阿波野氏は、

「スクイズとか、勝敗を分ける時って、サインのテンポが遅くなるんですよね。絶対に間違っちゃいけないと。ちょっと遅いと、なんかありそうだぞって、マウンドからでもわかりましたね」

と、試合の駆け引きにも大きく関わっていたと明かした。

更に動画内では2人が現役時代に関わった、様々な監督とのエピソードについても公開されている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]