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最強スペックをコンパクト設計で

執筆/撮影:Hideaki Hamasaki(浜先秀彰)

今や注目度ナンバーワンのカーグッズが「ドライブレコーダー」。衝突事故などだけでなく、あおり運転対策としても装着をする人が増えてきている。

【画像】ケンウッドDRV-C770R【写真で細部を解説】 全24枚

ケンウッドでは、さまざまなドライバーのニーズに対応できるよう業界トップクラスの幅広い製品ラインナップを用意。


ケンウッドDRV-C770Rの前方カメラは360°撮影に対応。水平360°/垂直240°の画角を持つ全天周カメラを備え、レンズの明るさはF2.0だ。手動録画用の「緊急イチ押し録画ボタン」を装備。    浜先秀彰

1月には、360°カメラにリアカメラをセットしたシリーズ最強スペックの「DRV-C770R」を発表したが、今回2月下旬の発売に先駆けて同製品のレビューを行うことができた。

本体はスリムかつコンパクト(74×86.7×31.2mm)でケンウッドらしい洗練されたデザインが目を引く。

下端の部分には水平360°/垂直240°の撮影画角を持つ全天周型カメラを備え、GPSやGセンサー、2.4インチディスプレイも内蔵している。

リアカメラ/取付け/操作性は?

組み合わされるリアカメラユニットもコンパクト(60×25×28.5mm)で、ルームミラーに映り込んでも目障りになりにくく、後方視界を妨げる心配がない。

リアウインドウの角度に合わせて自由な角度調整が可能だ。撮影画角は水平約131°/垂直約68°/対角約163°となる。


リアカメラユニットは従来モデルに比べて大幅な小型化が図られている。フルHD画質。小さいのでルームミラーに映っても目障りにならないし、ブラケットで角度調整ができる。    浜先秀彰

本体、リアカメラユニットともに両面テープでウインドウに貼りつけて固定し、電源取得はアクセサリーソケットにプラグを差し込むだけ。

配線を目立たないように処理できるのならば、ユーザー自身での装着も難しくはないだろう。

各種の設定はディスプレイに表示されるメニューと本体右側面の4つのキーでできる。項目を1つずつ選んでいくだけと使い方が簡単なので、機械が苦手な人でも扱える。

ディスプレイの下には「緊急イチ押し録画ボタン」を装備し、素早く手動録画ができるのも便利だ。

カメラの映像をチェック

本体カメラがカバーする範囲は驚くほど広く、車両前方、車両側方、室内で、全方位をカバー。

どんな方向からぶつけられてもほとんどの場合で状況を撮影でき、幅寄せや割込みなど迷惑行為も連続的に捉えられる。暴漢による乗り込みなどにも対応できるだろう。


日中のフロント360°カメラの映像(右側方)    浜先秀彰

さらにオプションの車載電源ケーブルを利用すれば駐車時に振動を検知して録画を開始し、車上荒らしや車体へのいたずらなどの監視が可能だ。

そして、リアカメラは対角163°の広角レンズにより、車両後方の状況を広く捉えられる。

車間を詰めるようなあおり運転では、車両のナンバーだけでなく相手ドライバーの顔まで特定でき、車体後部への当て逃げなども確実に撮影ができる。

夜間のドライブもテスト

2つのカメラはともに高感度で夜間に強い「STARVISセンサー」、明暗差を自動補正する「HDR(ハイダイナミックレンジ)」、7段階の「明るさ調整機能」を搭載し、さまざまな状況下で確実な記録を可能としている。

記録映像の再生は本体背面ディスプレイで4種類の画面表示が行え、パソコン向け(Windows/Mac)専用ビュワーソフト・KENWOOD ROUTE WATCHER IIの利用も可能。


夜間の後方カメラの映像。ケンウッドDRV-C770Rは、前述のように前方360°カメラと後方カメラがセットになっている。市場推定価格は4万700円前後だ。    浜先秀彰

2つのカメラの記録映像を同時再生でき、GPSやGセンサーに基づく車両走行データも確認が行える。

再生中の本体カメラ映像についてはドラッグ操作で自由に視点が変えられ、シームレスに車内外の状況が見られる。画質も十分に鮮明で万一のトラブルでは有力な証拠として利用できるはずだ。

このほか「SDカードメンテナンスフリー機能」「SDカード寿命告知機能(指定品使用時)」「3D NAND型32GBマイクロSDカード付属」など、映像記録エラー対策が充実している点にも注目できる。