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東京五輪を機にブームとなっている「スケートボード」。現在開催中の北京五輪ではスケートボードと似た「スノーボード」競技が行われています。もちろん、ボードや競技場といった大きな違いはありますが、どちらも高いジャンプや魅力的なトリックなど共通点も多くあるように見えます。今回は競技前に知っておくとより面白くなる基本知識を、スケートボードと比較しつつご紹介します。

スノーボードとは?
1. 種目の違い
スノーボード】スロープスタイル、ハーフパイプ、スノーボードクロス、ビッグエア、パラレル・ジャイアントスラローム(パラレル大回転)
【スケートボード】ストリート、パーク
・スケートボードの2種目に対し、スノーボードは5種目あります。ジャンプ台やレールを使用するという点で「スロープスタイル」と「ストリート」が、壁を使ったエアトリックが見どころという点で「ハーフパイプ」「ビッグエア」と「パーク」にそれぞれ類似点があります。


2.ボードの違い
スノーボードには車輪がついていません。そして最大の違いは、スノーボードは足が固定されていることです。そのためダイナミックジャンプやトリックが可能となります。

3.難しさは?
 ・人によって違いがありますが、「スケートボード」のほうが難しいと感じる人が多いようです。主な理由として、足の固定の有無や雪山とコンクリートの違いがあげられています。しかし同じ「横ノリ系スポーツ」ということで、スノーボードのオフトレーニングとしてスケートボードをする人も中にはいるようです。

〇スケートボードとスノーボードの「二刀流」
似たようで異なる点が多くある2競技ですが、日本にはその両方で世界トップに挑む選手がいます。前回の平昌五輪銀メダリストの平野歩夢選手です。スケートパークを運営する父親のもと、4歳でスノーボードを始めたという平野選手。その後着実に力をつけ、15歳で出場したソチ五輪で冬季五輪日本代表最年少記録を更新する銀メダルを獲得。その4年後の平昌五輪でも銀メダルを見事獲得しています。


初のメダル獲得から7年後の昨年夏、東京で開催された夏季五輪で今度はスケートボード・パークの種目で出場しました。惜しくも予選通過とはなりませんでしたが、多くの視聴者に強いインパクトと感動を与えました。


そして東京五輪出場から約6カ月後の2022年2月、今度はスノーボーダーとして「ハーフパイプ」の種目に出場しています。
今大会では金メダルの鍵となるのが「トリプルコーク」といわれています。トリプルコークとは、空中で横回転に縦3回転を加える大技で、世界でも限られた選手しか成功させていません。そんな高難易度の技ですが、日本代表の平野選手、そしてもう1人戸塚優斗選手も過去に成功させています。
海外には王者・ショーン・ホワイト選手を始め強力なライバル選手も多くいますが、日本からは平野歩夢選手、平野流佳選手、戸塚優斗選手、平野海祝選手の4人が決勝進出を決めています。この「トリプルコーク」を成功させれば日本人表彰台独占もあるかもしれません。当種目での日本人選手3大会連続のメダル、そして初の金メダル獲得に期待しましょう!


スノーボード競技 主なスケジュール
11日男子スノーボードハーフパイプ決勝
12日混合団体スノーボードクロス決勝
15日女子スノーボードビッグエア決勝、男子スノーボードビッグエア決勝