土佐“脱藩の道”にバイパス 国道197号の難所12月解消 高知〜愛媛〜九州の近道
愛媛〜大分は海上区間になっている国道です。
高知の山間部「津野〜梼原」にバイパス
高知県が整備を進めていた国道197号「野越バイパス」が2021年12月25日(土)に開通します。
開通する国道197号「野越バイパス」(画像:高知県)。
高知県北西の山間部、津野町と梼原(ゆすはら)町に跨る約2kmのバイパスで、両町の境を796mの新野越トンネルで貫き、現道より線形がよくなります。
現道の2つのトンネル(野越トンネル、神野根トンネル)は狭く大型車の行き違いが困難とのこと。また、最小曲線半径約30mの急カーブもあり、冬季は積雪や凍結による大型車の接触事故やスリップによる立ち往生が頻発していたそうです。
この国道197号は、高知市から山間部経由で愛媛県の佐田岬に至り、そこから豊予海峡を越え九州・大分市が終点。佐田岬〜大分の“海上区間”は、国道九四フェリーによって結ばれています。このため全体が高知と九州のあいだの物流ルートにもなっています。
他方、幕末には坂本龍馬をはじめ土佐の志士たちが脱藩のために使ったことから、津野町と梼原町のあいだの一部区間は、“土佐勤王の志士脱藩の道”として「日本の道百選」に指定されています。
※一部修正しました(12月7日9時58分)。