お盆休みの帰省やレジャーに行くことができずにガッカリな2021年の夏。だけど、今は東京にいながら全国から様々なご当地グルメをお取り寄せして食べられる。夏の暑さや憂鬱な気分を吹き飛ばすには、旬の美味しいものを食べて元気を出すのが一番。そこで今回お取り寄せしてみたのが、鳥取県産の夏の天然岩ガキだ。

この夏、旅行に行けない代わりに鳥取県産の天然岩ガキ「夏輝」をお取り寄して食べてみた


一般的に牡蠣といえば、冬に旬を迎える「真ガキ」をイメージする人は多いはずだが、鳥取県で牡蠣といえば「岩ガキ」が夏の風物詩となっている。日本海に面した数カ所でしか採れない貴重な水産物である「岩ガキ」は6月〜8月頃に旬を迎え、冬の牡蠣と比べると殻も身もボリューミー。鳥取県では、綺麗な海で荒波に耐えながら数年かけてゆっくりと成長した岩ガキを2005年「夏輝」(なつき)としてブランド化。そのなかでも殻長13cm以上の高品質な岩ガキにはブランドラベルをつけて販売している。

大きな殻が特徴的な鳥取県産の天然岩ガキ「夏輝」


今回、鳥取県からお取り寄せした「夏輝」を食べてみた。同梱されていた説明書きを読みながら慎重にナイフを差し込み、グッと押し込んで貝柱を切り落として殻を開くと、大きな牡蠣が現れた。

殻にナイフを入れてみたところちょっと綺麗には取れなかったものの!味は最高です


流水でしっかりと洗い、まずはやっぱり、「生」でいただくことに。レモンを搾り豪快にスルっと口の中に入れると、う〜ん、濃厚な旨味と磯の香りが口いっぱいに広がって幸せ!これは最高に美味い。後味も良く、これまで食べた岩ガキの中でも段違いに美味い。さらに、少しバターを溶かしてソテーにして食べてみたら、これまた美味しい。特に貝柱の旨味がすごい。意外とあっさりめ、繊細で上品な味がした。ソーダで割ったベルモットとのマリアージュで、イタリアン風に楽しんでみたらとても贅沢な気分を味わうことができた。

ソテーにしてお酒と合わせるのもおすすめ


焼いてもプリッとしたボリューム感があってたまらない食感


ブランドラベル付きの岩ガキは、水揚げされるカキのうちわずか1割程度しかなく、とても希少価値が高い逸品。今回その美味しさを味わってみて、なるほど、鳥取県産の岩ガキが夏の風物詩と呼ばれている理由がよくわかった。生食はもちろん、ソテー、殻に入れたままの焼き岩ガキ、岩ガキフライ、さらには炊き込んで岩ガキご飯まで。色んなレシピで最高の海のグルメを味わってみてほしい。

岡本貴之 おかもと たかゆき 1971年新潟県生まれのフリーライター。音楽取材の他、グルメ 取材、様々なカルチャーの体験レポート等、多岐にわたり取材・ 執筆している。趣味はプロレス・格闘技観戦。著書は『I LIKE YOU 忌野清志郎』(岡本貴之編・河出書房新社)」 この著者の記事一覧はこちら