ダイヤモンドバックス戦に「2番・投手」で先発したエンゼルスの大谷翔平【写真:Getty Images】

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ライナーを受けたDバックス先発ケリー「もし5インチずれていたら…」

 米大リーグのエンゼルス大谷翔平投手は11日(日本時間12日)、DH制のない敵地ダイヤモンドバックス戦に「2番・投手」で先発。勝ち負けこそつかなかったが、5回2失点8奪三振と力投し、打ってもタイムリーを含む二塁打2本と躍動した。この試合でヒヤリとしたシーンの一つが5回の第3打席。大谷の強烈な打球が相手投手に直撃した。試合後、打球を受けた張本人は「あんなに速い打球、成す術ないよ」と振り返ったという。

 あまりの打球速度に反応できなかった。5回1死、大谷の痛烈なピッチャー返しがマウンドの右腕ケリーを襲った。打球は左胸付近を直撃。そのまま倒れ込んだ。弾んだ打球を一塁手が処理し、大谷にタッチ。アウトにこそしたが、打った大谷も心配そうに見守るほどだった。

 そのまま続投し、この回を抑えて5回3失点で降板したケリー。状態が心配されたが、米アリゾナ州地元紙「アリゾナ・リパブリック」によると打撲で済んだといい、さらに本人のコメントを紹介している。

「あんなに速い打球が飛んでくるのを見たとき、成す術ないと感じたよ。反応できなかったしね」と語ったケリー。「幸運にも当たり所が良かった。もし5インチ(約13センチ)右か上だったら、自分は今ここに座って君たち(報道陣)に話をしていないだろう」と肝を冷やしたようだ。

 大谷の打球速度は108.7マイル(約174.9キロ)だったといい、大事に至らなかったことが救いだった。(THE ANSWER編集部)