地下室の人食い殺人鬼、出会い系アプリに潜む恐怖
2019年12月24日午後5時頃、米ミシガン州フリントから南西に20分の場所にある住宅地、スワーツ・クリークに住む美容師ケヴィン・ベーコンさん(当時25歳)はゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー男性向けマッチングアプリGrindrで出会った男に会いに出かけた。
ベーコンさんの心は暗かった。家庭に問題があったと、彼の長年の友人でルームメイトのミシェル・マイヤーズさんは言う。その日の午後、自宅の向かいにある美容室での仕事を終えた彼は姉と母の髪をセットしていた。ローリングストーン誌が入手したメッセージのやり取りによると、会いたくない人物が夕食を食べに来ると2人から聞き、その間外で気晴らしをするため、Grindrを開いた。
派手好きで、ハンドバッグを持ち歩き、有名デザイナーが手掛けた服に詳しい、身長6フィート(約183センチ)以上でがっしりとした体格のベーコンさんは郊外地で目立っていた。20代半ばにして既に生え際が後退していた髪を様々な色に染めていた。「みんなケヴィンを知っていました」と彼の近しい友人サラ・ホープ・スペンサーさんは言う。「大きくて、背が高くて、いつも何かすごいことをしていました」
2019年は全体的に苦しい一年だったが、それを変えようと動いていた。友人たちが住み、より規模の大きいゲイ・コミュニティのあるシカゴに引っ越そうと計画していたが、普段からお金の管理で困っていたベーコンさんにとって、決められた支出額を守るのは容易ではなかったため、まだしばらくスワーツ・クリークに留まることになっていた。
そのクリスマスイブにマイヤーズさんとルームシェアしていたアパートに戻ると、今晩の相手を探し始めた。友人の家に集まって酒を飲みながらゲームをする予定だったルームメイトと話しながら画面をスクロールしているうちに近くに住む男を見つけた。彼女によると、ベーコンさんは身支度を済ませると午後5時過ぎに車で出かけたという。家を出る様子をドアベルのカメラが捉えていた。だが、帰って来ることはなかった。
