大活躍のドルトムントFWハーランドとPSGのFWムバッペ【写真:Getty Images】

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ムバッペはカンプ・ノウでのハットトリックで評価を高める

 その年に最も活躍したサッカー選手に送られる個人賞「バロンドール」は、2021年度の受賞者争いが熱を帯びている。

 スペイン紙「マルカ」は、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で2人のスーパースターが早期敗退となったことから、タイトルレースの過熱を予想している。

 新型コロナウイルスの影響で中止となった昨年のバロンドールでは、CLを制したバイエルンのエースFWロベルト・レバンドフスキが有力候補とも言われていた。今季もブンデスリーガ24試合で31ゴールとハイペースで得点を重ねており、引き続き有力候補と言って過言ではないだろう。

 その一方で、史上最多6度の受賞歴を持つアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(バルセロナ)と、それに次ぐ5度受賞のポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(ユベントス)の2人は、バロンドール争いから脱落したと見られている。バルセロナとユベントスはいずれもCL16強で敗退となり、ビッグイヤー獲得を逃したことが大きな影響を及ぼしそうだ。

「マルカ」紙は「今年のバロンドールはサッカーの歴史における決定的な境目になるかもしれない。このアルゼンチン人(メッシ)もポルトガル人(ロナウド)もすでに最後のバロンドールを獲得しているかもしれない」とし、今年がサッカー界の時代に変化が起きるターニングポイントになると予想している。バロンドールは過去10年あまり、メッシとロナウドが話題の中心にいたが、そうした状況も終わりを迎え、新たに群雄割拠の時代に突入しようとしている。

 そんな重要な1年の顔となるのは一体どの選手なのか。ブックメーカーの予想では、パリ・サンジェルマン(PSG)のフランス代表FWキリアン・ムバッペだという。2018年ロシア・ワールドカップ優勝ですでに世界的な選手としての評価を手にしているが、敵地カンプ・ノウでのバルセロナ戦で決めたハットトリックでその地位をさらに高めたようだ。世界最高の選手の称号を手にする日が近いか。

レバンドフスキは神童ムバッペには及ばないとの見立て

 ムバッペに次ぐ2番手候補はレバンドフスキだが、ブックメーカーの見立てではムバッペには及ばないと見られているようだ。ムバッペと並ぶ新世代のスターと目されているのはドルトムントのノルウェー代表FWアーリング・ブラウト・ハーランドで、CLでもゴールを量産して注目を浴びている。

 今季の受賞の可能性は高くはないもの、PSGのブラジル代表FWネイマールやアトレティコ・マドリードのウルグアイ代表FWルイス・スアレス、マンチェスター・シティのベルギー代表MFケビン・デ・ブライネ、マンチェスター・ユナイテッドのポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデス、トッテナムのイングランド代表FWハリー・ケインといった選手もバロンドール獲得候補に名前が挙がっているという。

 ポスト・メッシ、ロナウド時代への変化が漂うバロンドール。今年はどのような結果が待っているのだろうか。(Football ZONE web編集部)