ソニーが2020年度第3四半期決算(10〜12月)を発表しました。2020年11月12日に発売を開始したPlayStation 5の好調な売れ行きがゲーム&ネットワークサービス部門の「前年同期比40%増」という大幅増収に寄与したことに加え、PS5を原価割れ状態で出荷していることなどが明かされています。

Sony Japan | 決算短信・業績説明会資料

https://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/library/presen/er/archive.html

Sony Is Doing Great, But Making More PS5s Is Difficult

https://kotaku.com/sony-is-doing-great-but-making-more-ps5s-is-difficult-1846187416

Sony is selling the PS5 at a loss, investors told - Polygon

https://www.polygon.com/2021/2/3/22264242/playstation-5-sales-loss-manufacturing-costs-msrp-sony

2021年2月3日、ソニーは2020年度第3四半期決算短信を発表しました。2020年度第3四半期における売上高及び営業収入は前年同期比9%増となる2兆6965億円で、連結営業利益は前年同期比20%増となる3592億円を記録しました。



この記録的な好調を牽引したのが、ゲーム&ネットワークサービス部門です。同部門の売上高は8832億円(前年同期比40%増)、営業利益は802億円(前年同期比50%増)を達成。ソニーの躍進に大きく貢献しました。



同部門の好調に寄与したのが、2020年11月12日から販売がスタートしたPS5です。今回の決算報告の中でソニーはPS5をすでに450万台を売り上げたと明かしました。



また、PS5は「原価割れ」していることも明かされています。ソニーによると、PS5は好調な売れ行きを示していますが、「PS5の戦略的な価格設定により、損失を計上している」とのこと。このほかにも、PS5の発売にかかった販売費や一般管理費によっても損益を計上したとのことですが、2020年12月末時点で410万本の売り上げを達成した「Marvel's Spider-Man:Miles Morales」などのソフトウェア販売が好調であることや、PlayStation Plusを中心としたネットワークサービスが巣ごもり需要によって増収したことなどが今回の大幅増益につながったとしています。



一方、PS5は売れ行きが好調である反面「出荷が追いついていない」という問題も報じられています。十時裕樹代表執行役副社長兼最高財務責任者は決算短信説明会の中で、「目標である『2021年度中に760万台以上の販売』達成に向け、ここまで計画通りに進捗していますが、お客様からの強い需要には十分に応えられていない状況です」と回答。PS5を待ち望んでいるユーザーに1台でも多くを届けられるよう、全力で取り組んでいるとしています。