スイス・ジュネーブの世界保健機関(WHO)=下司佳代子撮影

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 人口の一定数が新型コロナウイルスの免疫を持つことで、感染を抑える「集団免疫」について、世界保健機関(WHO)は「年内に集団免疫を達成することはない」との見方を示した。

 WHOの主任科学者スーミャ・スワミナサン氏は11日の記者会見で、「ワクチンが最も脆弱(ぜいじゃく)な人たちを保護し始めたとしても、年内の集団免疫の達成はない」とした上で、「限られた地域で達成したとしても、世界中の人々が保護されることはない」と語った。ワクチンが各国に行き渡るまで、手洗いや社会的距離の確保など、従来の感染抑止策を徹底することが重要だと強調。「少なくとも年内は、そうした抑止策を続ける必要がある」と話した。

 WHOの別の専門家は昨年11月の会見で「感染を減らすには、人口の60〜70%が免疫を得る必要がある」と話していた。ただ、実際に流行を止めるには9割近い人が免疫を得る必要があるとの見方もある。(ロンドン=下司佳代子)