伊勢谷友介容疑者(C)日刊ゲンダイ

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【芸能記者稼業 血風録】#67

伊勢谷の出口戦略 ピエール瀧同様「執行猶予中に復帰」も

 俳優・伊勢谷友介容疑者が大麻所持容疑で逮捕された。薬物のなかでも「初心者用」といわれる大麻だが、伊勢谷の自宅リビングの机の引き出しに小分けにされた大麻は計20・3グラムとたばこの巻き紙500枚は約40回分になる量だった。

 覚醒剤は割とカップルで快楽を求めて使うことが多いが、大麻は「パーティー」で仲間と使用することでも知られている。常習者になると、ひとりで吸うケースも珍しくない。伊勢谷も「自分で使うためだった」と供述しているが、「仲間をかばうため」との見方もある。

 今後の捜査の焦点は入手経路。かつて大麻は夜のお店で売買していることが多かった。知り合いの麻薬Gメンの内偵捜査に同行したことがある。新宿の路地裏、雑居ビルの地下にある小さなカウンター中心のバーだった。

「大麻の取引場所になっている」との情報を基にした捜査だった。客として一緒に入った。サラリーマンらしき人はいない。ミュージシャン崩れのような人や学生風と昭和の薫りが漂っていた。ひょっとすると、「大麻あるよ」と誘導してくることもあるかと思ったが、初めての客に警戒心が働いたか、そぶりも見せない。バーテンと雑談しながらGメンはこんな話を聞いていた。

「お香の香りがする。いつもたいているの」

 バーテンは即答した。

「地下の店はドブ臭いので、異臭を消すために使用している」

 当時はお香がポピュラーではなかった時代。古びたビルのバーでお香は確かに不自然だった。Gメンの説明によると……。

「大麻はたばこよりも強い独特のにおいがある。においを調和するには、より強い香りを出すものもあるお香がよく使われる」

 入手した客が品質を確かめるために店で吸う。時には店内で回して吸うこともあったという。壁に大麻のにおいが付く。それを消すためにお香をたく。

 六本木界隈ではクラブが取引場所といわれていた。ブラックミュージックを主体とするクラブは男性客の大半が黒人。女性は黒人好きの日本の女の子。店内はお酒とさまざまなたばこ。「黒人が好きな香り」と女性が肌に付ける甘い香りの香水が入り混じる。女の子の話によれば、「マリフアナを吸っている人も普通にいるけど、嗅ぎ分けるのも大変。誰も気にしていない。黒人客が多く警察も関わりたくないのか、見て見ぬフリ。ほとんど無法地帯」という。

 覚醒剤と違い夜の店で誰でも簡単に入手しやすいのが大麻。大麻にハマり、買うために出入りするうちに特定の売人を知る。いつしか店の中で常習の客とランク付けされる。常連客からやがて名前が漏れていく。伊勢谷もクラブに度々出入りしていたとの情報も流れている。

「大麻は罪の意識があまりないし、自宅で使用するなら見つからないと高をくくっている人が多い」という。手軽に手に入り安易に始めてしまう大麻。中毒性は強く、気が付けば常習者。伊勢谷もしかり?

(二田一比古/ジャーナリスト)