左から李眉蓁氏、陳其邁氏、呉益政氏

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(高雄中央社)8月15日に投開票される高雄市長補選に、呉益政(ごえきせい)高雄市議が昨年結成された新党「台湾民衆党」の公認候補として出馬する。同党は柯文哲(かぶんてつ)台北市長が第三極を目指し立ち上げた政党。立候補受け付けの締め切りを迎えた24日、呉氏に加え与党・民進党と最大野党・国民党の候補も届け出を済ませ、三つどもえの選挙戦が展開されることになった。

国民党の韓国瑜(かんこくゆ)氏の解職に伴う補選。呉氏は、国民党から分裂した小政党・親民党の所属で、国民党、民衆党と野党3党連携での参戦を目指していたが、国民党が23日、李眉蓁(りびしん)高雄市議を公認候補に指名したことで決裂。民衆党の強制指名を受けることに決めたという。党籍は親民党に残す。民進党からは陳其邁(ちんきまい)前行政院副院長(副首相)が出馬する。

呉氏は1963年生まれの57歳。台湾大政治学科卒、米コロンビア大で国際政治経済学の修士号取得。高雄県と合併前の2002年から高雄市議を務め、合併後も3期連続当選している。

呉氏は高雄市が財政難に陥っている構造上の問題に注目を集めるのが出馬の目的だとしており、政府が地域格差是正のために税収を地方に割り当てる「中央統籌分配税款」を高雄市にさらに800億台湾元(約2900億円)多く分配してくれるなら出馬を断念して陳氏の支援に回ってもいいとの考えを示している。

(王淑芬/編集:楊千慧)