週末に行われたブンデスリーガ第29節にて、米国代表ウェストン・マッケニーをはじめとして、ジェイドン・サンチョやアクラフ・ハキミ、さらにはマーカス・テュラムらが、ミネアポリスにて警察によって押さえつけを受け死亡したジョージ・フロイドさんの事件に対する『抗議活動』をピッチ上で表現。これを受けてドイツサッカー連盟監理委員会は、月曜日に調査を行うことを発表していたのだが取りやめとなった。

 厳密に言えば確かにピッチ上において、いかなる政治的、宗教的、個人的なメッセージをアピールすることもドイツサッカー連盟の規約に反する行為であり、すでに該当選手からの意見陳述を取り寄せるところまで行ってはいたものの、昨日にFIFAが「良識ある判断」を訴えており、ドイツサッカー連盟は翌日、調査を行わないことを明らかにしている。

 同監理委員会のアントン・ナハライナー委員長は、「本委員会はFIFA、そしてDFBが掲げる規約を、当然念頭におくもの」ではあるものの、「今回については、DFBも支持し常に擁護するその価値観である、人種差別に対して立ち上がった選手たちによるものだ。そのため今後数週間について、同様の場合は特に動きにでることはない」と、コメント。

 そしてすでに選手たちが示した行動に歓迎の意を示していた、ドイツサッカー連盟フリッツ・ケラー会長は監理委員会の判断に喜びをみせており、「ドイツサッカー連盟はいかなる人種差別や差別行為、暴力などに断固として反対するものであり、寛容性、公明正大、多様性を擁護、選手たちは示した行動に対して理解と敬意を示すものである」と語った。