チョ国前法務部長官(資料写真)=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】娘の奨学金に絡む収賄罪や青瓦台(大統領府)高官時代の職権乱用罪などで在宅起訴された韓国のチョ国(チョ・グク)前法務部長官の初公判が8日、ソウル中央地裁で開かれる。チョ被告は論点整理のための2度の公判準備手続きに出席しなかったため、今回が初出廷となる。法曹関係者が3日、明らかにした。

 この日の公判は文在寅(ムン・ジェイン)大統領に近いとされる柳在洙(ユ・ジェス)釜山市前副市長に対する監察打ち切り問題を巡って審理する。チョ被告は高官らの不正を調べる立場の青瓦台民情首席秘書官だった2017年、柳氏に対する監察の過程で重大な不正の疑いを確認しながらも違法に監察中断を指示したと検察は主張している。

 一方、チョ氏の妻のチョン・ギョンシム東洋大教授について、ソウル中央地裁は8日午後、新たな逮捕状発付の是非を判断する令状審査を実施する。

 チョン被告は娘の大学院不正入学を巡り私文書偽造などの容疑で昨年10月に逮捕され、同11月に業務上横領や詐欺、業務妨害などの罪で追起訴された。チョン被告の勾留期限は今月10日までとなっており、地裁が逮捕状発付を認めなければ11日午前0時に釈放される。韓国では逮捕を経た被告は起訴から6カ月以内に一審判決が出なければ釈放すると定められている。

 検察は逮捕状に記載されていないが起訴段階で追加された未公開情報により、株の借名取引、証拠隠滅教唆などの容疑で新たに逮捕状を請求した。チョン被告側は「別件逮捕」と主張している。