デンマークのプロサッカーリーグ・デンマークスーペルリーガは、2020年5月17日よりシーズンを再開する予定だ。(2020年4月23日現在)

 

新型コロナウイルスの影響を受けて、無観客での開催である。それでもソーシャルディスタンスを保ちながら、できるだけ選手とファンの距離を近くしたいー。

そんな思いから、スーペルリーガ所属のFCミッティランは“ドライブイン”方式のサッカー観戦を発案した。

Vi har godt nyt til jer

De tomme tribuner skal ikke adskille os, når 3F Superligaen og vores jagt på guldet genoptages

FC Midtjyllandさんの投稿 2020年4月17日金曜日

 

クラブの公式ツイッターの名前も、「The Drive-In Club」に変更している。


最大2,000台が収容可能なスタジアムの駐車場に2つの大スクリーンを設置し、スタジアム内で行なわれる試合を生中継するのだ。ファンは車の中のラジオから、試合解説を聞くこともできる。

さらに、選手らもファンの存在を感じることができるように、スタジアム内のスクリーンに駐車場の様子を生中継する。

 

では、もし観戦中にトイレに行きたくなったらどうするのか?

車のライトを点滅させれば、担当者が車まで迎えにくる。そして、使用後のトイレが消毒されるところまでしっかり確認するという。あらゆる事態を想定して、万全の感染対策が考えられている。

 

しかも、これら全てが完全無料で行なわれるのだ。「ファンの方々に恩返しをするためにやるからだ」と、FCミッティランのマーケティングディレクターは話す。おまけに、最も“おしゃれな”車には景品まで配られる。

 

さらにこう話す。「今の状況の中で最善を尽くせるように、警察・消防・放送会社など各方面と協力して調整しています。われわれのミッションは、最高の観戦体験を提供することです。そのためにさらに大きなスクリーンが必要なら、実行する準備はできています。もともとこのアイデア自体ファンの方々から得たんです。一緒に良いものを作っていきたいと思っています」

 

スタジアムで観戦ができる日常が戻るまでは、もう少し時間がかかりそうだ。コロナウイルスと戦う世界での、スポーツ観戦のあり方にも注目が集まる。