シャープの5Gスマホはすべての人のファーストスクリーンになる! 超高性能モデルに秘めたシャープのチャレンジとは

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●5G時代を牽引する企業をアピールするシャープ
シャープは5G対応スマートフォン・ルーター新製品2機種を発表しました。、
・AQUOS R5G(スマートフォン)
・5Gモバイルルーター
いずれも発売は4月以降で、販売チャネルや通信キャリアによる販売が行われるかなど、詳細は不明です。

いよいよ日本においても、今春から移動体通信事業者(MNO)各社より5G通信サービスが始まります。
今回の2機種はそのサービスに合わせる形で発表されたもので、発表会ではシャープがこれまでAQUOSシリーズで培ってきたスマートフォン技術や基板設計ノウハウが、大きくアピールされました。


AQUOS R5G。水滴型カメラ部と指紋センサーを搭載したダブルノッチスタイル



本体カラーはアースブルー、オーロラホワイト、ブラックレイ。いずれも光沢感が強く、オーロラカラーに輝くデザインを採用


シャープは、経営不振によってスマートフォン市場からの撤退すら危ぶまれていましたが、台湾企業である鴻海傘下となって以降、奇跡ともいえるV字回復を成し遂げました。
最近のシャープは
・安価でコストパフォーマンスの高い「AQUOS sense」シリーズ
・ハイエンド志向の「AQUOS R」、「AQUOS zero」シリーズ
ユーザーターゲットを絞り、セグメンテーションによる製品開発と販売の戦略をとってきました。
今回のAQUOS R5Gは、ハイエンド路線をさらに超えて、最先端を行くウルトラハイエンドのフラッグシップモデルとしてラインナップされます。

また、シャープは2021年度中にも同社スマートフォンを全て5G対応にしていく計画も明らかにしています。
このことからも、国産スマートフォンのリーディングカンパニーとしての存在を確立しようという「攻めの戦略」を強く押し出しています。


安価なAQUOS senseシリーズまで5G対応になるならば、5G普及の大きな牽引役となれるだろう



●スマートフォンが「ファーストスクリーン」となる時代へ
AQUOS R5Gの主なスペックを確認してみましょう。

・サイズ:高さ約162mm × 横幅約75mm × 厚さ約8.9mm
・質量:約189g
・ディスプレイ:約6.5インチQHD+(1440×3168ドット)「Pro IGZO」液晶
・カメラ:背面4基(広角/超広角/望遠/ToF)+正面1基
・SoC:Qualcomm製「Snapdragon 865 5G mobile platform」(オクタコア/2.8GHz+1.8GHz)
・RAM(メモリー):12GB(LPDDR5)
・内蔵ストレージ:256GB(UFS 3.0/WriteBooster)
・防水(IPX5・IPX8)/防塵(IP6X)対応
・近距離通信:Bluetooth 5.1対応
・非接触通信: FeliCa(おサイフケータイ)、NFC Type A/B
・テレビ:ワンセグ、フルセグ内蔵
・位置情報: A-GPS/GLONASS/Galileo/BDS/QZSS
・無線LAN(Wi-Fi):IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax準拠(Wi-Fi 6準拠)
・バッテリー及び充電方式:3,730mAh/パラレル充電対応


カメラは8K/30fps動画撮影にも対応し、AIによる自動動画編集機能も強化された



大幅に強化された基本性能は、5Gの高速性や低遅延性を十分に発揮するために必要だった


シャープがスマートフォンの画質や性能に徹底的にこだわるのには理由があります。
その1つが、
「スマートフォンがファーストスクリーンとなる」
今が、その時代に入ったからです。

ファーストスクリーンとは、人々が最も身近に利用する情報表示デバイスのことを意味します。
スマートフォンがなかった時代は、それはテレビでした。

しかし現在、多くの人は朝起きると、最初にスマートフォンの画面を見ます。
そして、
・メールやSNSをチェック
・ニュースや動画も視聴
・電車の中や外出先でも常にスマホで情報をチェック
・気になることがあれば、真っ先にスマホで検索
もうテレビは要らないという人さえいます。

今は、そうした時代なのです。
だからこそスマートフォンの画面は、
より大きく、より美しく、より見やすくなければなりません。
そして現在のスマートフォンは、大きく美しいディスプレイを活かせるマシンスペックも必要となります。

5Gは、こういった流れをさらに加速させます。
4K動画や8K動画すらも、スマートフォンで安定して視聴できる時代がまもなく訪れます。

5Gスマートフォンの発表会は、シャープが来るべき時代の「準備」を終え、さらに未来へ突き進んでいくという表明の場でもあったのです。


テレビという存在はこれからも残り続けるが、ファーストスクリーンとしての価値はスマートフォンに移った



10億色/HDR対応やIGZO技術による省電力ディスプレイが、シャープの強力な武器だ



●社会基盤としての5Gとスマートフォン
フィーチャーフォンと3Gによって、人々は世界中と常に繋がる時代となりました。
スマートフォンと4Gによって、人々はゲームや動画など、多くのエンターテインメントコンテンツをいつでも楽しめる時代へと進みました。

そして5Gでは、
エンターテインメントコンテンツをよりリッチに楽しめる時代の扉を開きます。

しかし、それだけではありません。
5Gとスマートフォンは、AIやIoT技術によって様々な機器を私たちと繋げ、私たちの生活をこれまで以上に手厚くサポートする時代となります。
生活だけでなく、人生になくてはならない存在ともなるでしょう。

スマートフォンはファーストスクリーンとなるだけでなく、私たち一人一人にとってのポータルデバイスとなるのです


スマートフォンの進化は、人と社会の進化でもある


今回の発表会は、そうした来るべき時代に向けたシャープのチャレンジ宣言とも受け取れます。
AQUOS R5Gや5Gモバイルルーター、そして今後登場するであろう、安価な5G対応スマートフォンたち。
シャープの新たな挑戦と展開に、大きく期待が膨らみます。


執筆 秋吉 健