<?php the_title_rss(); ?>

写真拡大 (全7枚)

パートナーロボットの開発を手がけるMira Robotics株式会社は、ロボットとヒトによる新しい家事支援サービスとして「ugo」(ユーゴー)を開発している。ugoはロボットを人が遠隔操作することで、これまで家事支援サービスの普及にとって障壁となっていた心理的ハードルやコストといった問題を解決。今後増え続けると予想される共働き世帯や高齢者世帯に気楽に利用してもらえるサービスを目指している。
[caption id="attachment_141645" align="aligncenter" width="735"]
【関連記事】遠隔操作で家事支援 ロボット「ugo(ユーゴー)」を2020年に提供へ Mira Roboticsとパソナ[/caption]
また、テレビ番組等でも何度か取り上げられてきたが、そこでも具体的な活用例として、主に洗濯物を干したり、乾いたシャツを折りたたんだりといった家事を、高齢者の代わりに専門のオペレータがugoで代行するという用途が提案されてきた。
オペレータはひとつの場所に常駐し、操作を各家庭にあるロボットに切り替えることで、複数台のugoを担当することができる。また移動コストもなくなり、サービス料金も安く提供できる可能性がある。サービスを利用する各家庭も「人がやってきて掃除してもらう抵抗感や気兼ね」から解放される。
家事代行業務をすでに展開しているパソナグループと連携している。

●「ugo」は自律性を備えている
10/9から開催されている「日経クロストレンド EXPO 2019」の人間拡張をテーマにした特別展示コーナーに「ugo」が展示されている。残念ながら体験コーナーや洗濯物を折りたたむデモなどを見ることはできないが、実機を見るよい機会だ。

「日経クロストレンド EXPO 2019」人間拡張の特設コーナーのブース
更に詳しく話を聞くと、この「ugo」をビジネス分野にも展開していくことがわかった。「ugo」は自律性も兼ね備えていて、遠隔操作することがティーチングとなり、ロボット自体も作業を徐々に学習していく、という。

例えばトイレ掃除。複数個の便器を清掃する作業となるが、便器の形状はビル単位でほとんど同じものが使われていて、ひとつの掃除を学習すれば、ほかの便器や個室にも応用できる。最初はオペレータが遠隔操作で掃除を繰り返していくうち、ugoが学習。以降はugoが自律的に(自動的に)清掃する。

Mira Robotics 代表取締役CEO 松井健氏に聞いた(冒頭の写真)。

●清掃やビルメン、警備、倉庫管理なども視野に


松井氏:

ugoは遠隔操作ロボットですが、自律ロボットとのハイブリットでの運用が可能なロボットです。専用のオペレータが操作して作業を行いますが、すべてを人間が行うのではなく、部分的に学習した作業をugoが自動で行うようになり、徐々にオペレータの作業を減らすことができます。


編集部:

例えば、どのような作業ですか?


松井氏:

ビジネス分野で言えば、警備などは巡回ルートがあらかじめ決まっていますが、最初は遠隔操作で移動しながら警備を行いますが、ルートを学習すれば次回からはugoが自動的に移動して警備を行います。ルートはV-SLAMなどの自律走行の技術も活用して巡回します。
また、トイレの清掃も便器の規格がビルによってたいていは決まっているので、ひとつを学習すればあとは自動で作業できます。トイレ間の移動は遠隔で行いますが、そのルートも学習すれば次回からは自動で移動できます。


編集部:

別の階へ行くにはエレベータを使う必要がありますね


松井氏:

はい。別の階への移動も自律を考えています。最初は遠隔でエレベータに乗り降りしますが、その移動も学習できるように開発を進めています。エレベータとのシステム的な連携ということではなく、人間と同様にボタンを押してエレベータを呼んで、移動(昇降)や乗り降りもボタン操作で対応できるようになります。このように、部分部分の業務を自動化することで、ひとりのオペレータが複数のロボットの遠隔操作や監督ができる、というしくみです。
作業が定型化できないものは遠隔で対応する必要があります。また、自動化を学習するのにも時間とコストがかかるので、自動化すると作業効果が高いと思われるところから自動化していく考えです。


編集部:

なるほど。ugoは家事代行専用だと思っていましたが、ビジネス分野での展開も視野に入れているのですね


松井氏:

はい。具体的にはまだ名前は言えませんが、ビルメンテナンスの事業者さんや物流系・倉庫を管理している事業者さん、プラントのメンテナンス、介護施設の清掃・警備などで話し合いを進めています。2020年の半ばくらいをサービスインの目標にしています。


将来的にはAPIやSDKなども公開し、カスタム開発も一部オープンにしていく予定とのこと。今後の展開がますます楽しみだ。(神崎 洋治)