「我々は、テニースにレッドカードを突きつける!」土曜午後に行われた今季初の公式戦、ドイツ杯初戦ドロッホターセン/アッセル戦でのアウェイ席では、FCシャルケ04のファンたちからそのようなメッセージが掲載された横断幕とともに、その手にはクレメンス・テニース氏の名前が書かれた赤いカードが掲げられていた。

 同クラブで相談役会会長を務めるクレメンス・テニース氏は、パダーボルンで行われたイベント、『クラフトマンシップ・デー』にてスピーチを行った際に、気温の上昇への対策のための増税を批判し、それならば毎年20の発電所をアフリカに作るべきとの考えを展開。「そうすればアフリカ人は木の伐採を止め、そして暗くなったからといって子作りに励むことも辞めるだろう」と語っていた。

 これを受けて火曜夜にFCシャルケ04では、名誉評議会が数時間に渡る話し合いを行い、クラブ公式ページを通じて、クレメンス・テニース相談役会会長に対する決断を報告。しばらくの間、休養に入ることが明らかとなっており、試合前の会見でダヴィド・ワグナー監督は「今週初めに選手たちとこのことについて話をしたが、それからは自分たちの本分に集中している」ことを強調。

 だがテニース氏のこの発言はこの夏にシャルケへ大きな影を落とすことになり、シーズンの幕開けとなるこの試合でもそれは改めて示される結果となってしまった。なおこの問題については、ドイツサッカー連盟の監理委員会においても、8月15日に行われるミーティングにて議題として話し合われることが既に明らかとなっている。