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真夏の炎天下、駐車中の車内温度は時に60度を超えます。サウナ状態のクルマに乗り込んで、すぐに出発する場合、どうすれば効率的に車内を冷やすことができるのでしょうか。

夏の車内温度、60度以上に!

 炎天下に駐車していて、まるでサウナのようになってしまった車内、さっさと冷やしたいものです。


炎天下の車内、どうすればすぐ冷えるのか。写真はイメージ(画像:写真AC)。

 車内の効率的な冷やし方について、三菱重工グループでカーエアコンをはじめとする空調関連製品を扱う三菱重工サーマルシステムズ(東京都港区)に話を聞きました。

――乗り込んだらまず、どうすべきでしょうか?

 夏場は車内温度が60度以上になることもあり、エアコンを使うにしても、車内の熱気を早く外へ逃がすため、窓を開け換気することを推奨します。最も早く換気する方法は、すべての窓を全開にして走行することです。そのうえで、エアコンはマックスクール(A/Cオン、風量最大、温度最低、内気循環モード)に設定します。

 雨などで窓を全開できない場合でも、少し開けるだけで効果はあります。部分的に開ける際は運転席だけでなく、助手席や後席など複数の窓を開け、空気の通り道を確保することがポイントです。

――換気が重要という点では、状況に応じてエアコンを外気導入モードに切り替え、外気を取り込んだほうがよいのでしょうか?

 いえ、あまり気にすることなく、内気循環モードのままでよいと思います。車内温度が外より高い場合は、外気導入モードで外気を取り込んだ方が原理的には効果的ですが、クルマが停止している場合は、取り込む空気がボディーやエンジンルームの熱に影響されるため、窓を開けるよりも効果は小さくなります。

 車内が十分に換気され、温度が外気温くらいまで下がってきたら、速やかに窓を閉めて下さい。開けっ放しのままでは逆効果です。

※ ※ ※

 ちなみに一部車種では、リモコンキーのドアロック解除ボタンを長押しすると、外部から自動的に窓を全開にする機能があります。

【画像】車内に風が流れる「窓の開け方」


走行中のセダン車における窓付近の圧力分布イメージ。対角線上に位置する窓を開けると、正圧(緑)から負圧(青)に風が流れる(乗りものニュース編集部作成)。