トークショーに登場した長友(中央)。山田医師(左)、加藤シェフ(右)とともに開発した独自の食事法をアピールした。 (C) SOCCER DIGEST

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 トルコ1部のガラタサライに所属する日本代表DFの長友佑都が、新著『長友佑都のファットアダプト食事法』の出版記念イベントに出席。六本木ミッドタウンのアトリウムで、著書を監修した北里研究所病院の糖尿病センター長、山田悟医師と専属シェフの加藤超也氏とともに、“ファットアダプト食事法”についてトークショーを行なった。

 冒頭、日本代表での出場記録が歴代3位と紹介された長友は、「(昨日の)コパ・アメリカの試合に出場した岡崎慎司という選手に抜かれて、今は4位です(笑)」と冗談交じりに自己紹介した。

 次のワールドカップ出場を目標に掲げている長友は、現在32歳。2022年には数え年は36歳になる。この食事法を取り入れた動機は「危機感」だったと明かした。

「あまりにも怪我が多くて、30歳を超えて現役でいられないという危機感があった。この食事法を始めるまでには年に2〜3回、肉離れに悩んでいたんですが、それがなくなりました。あれだけ悩まされていた筋肉系のケガから解放されただけでも、選手としては大きい」

 今回提案している食事法は、良質な脂肪やたんぱく質を積極的に摂ることで、体内にある脂肪をエネルギーとして効率的に使える体質に変えていくという。個人によってそのバランスは異なるが、長友の場合は3大栄養素の糖質と脂肪、たんぱく質のバランスを3:4:3の比率で摂取しているという。

 また、トルコのイスタンブールは海が近く、海鮮が豊富なことから、現在は良質な脂肪を含む青魚などの魚料理を好んで食べているそうだ。さらに、甘党のため、加藤シェフに特製スイーツを作ってもらって適度に食べていることなどをたっぷり語った後、囲み取材に応じた。そして改めて、ブラジルで戦っている若き日本代表へ“先輩”としてエールを送った。

「初戦を見たときは、これまでも言われているいる通り、アジリティー、スピード、すべてにおいてチリが上だったなと感じました。まだまだ日本は世界のトップレベルには遠いんだと。でも、ウルグアイ戦ではまた違ったサッカーを見せていた。ただ、引き分けで満足して終わってほしくないなと思います。僕らはああいう戦いを勝っていかないと上に行けない。ぜひ、次の試合に勝ってほしい。グループリーグを突破して欲しいですね」

 また、若手の台頭に伴って気になる選手はいるかと問われると、「長友ですよ(笑)」とコメント。

「これから長友の伸びしろはどこまであるか、長友自身が気になります。他の選手が全く気にならないと言ったらウソですけど。もちろん、期待だけじゃなく、勝負していくというのは不安もありますよ。でも、そんな自分に打ち勝っていきたいですね。次の代表戦で『長友いらない』といわれないように頑張らないと」

 20歳の左SB杉岡大暉ら若手の奮闘に、ベテランDFは静かに闘志を燃やしているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部