ヤマハ発が挑むフィリピン2輪市場、カギは「若者」「女性」
工夫は販売店でも見られる。マニラ市内にある直営店「ワイゾーン」では、写真撮影用のフォトフレームを設置するなどして会員制交流サイト(SNS)世代の若者を意識。さらに熱感カメラを設置し、顧客の動線を把握することでより良い店づくりにつなげている。
これらが奏功し、ヤマハ発のフィリピンでの2輪車購入者の平均年齢は、2015年の35・2歳から18年に34・8歳に低下。若者世代のファンを着実に増やしている。若い顧客からは「期待に応える製品を提供してくれる」との評価を得ているという。
課題は女性需要の喚起だ。18年のフィリピンの2輪車保有者のうち、女性の割合は約16%。ヤマハ発は女性向けに2輪車の乗り方を指南する教室や、フィリピンで家族の意思決定者とされることが多い母親向けのイベントを開くなどしているが、まだ十分な成果はあがっていない。商品にしても「女性だけに焦点をしぼった製品はあまり売れない」(大杉社長)とあって「あくまでユニセックスな製品を展開する」(同)しかない状況だ。
フィリピンで23年に年間販売100万台と、18年実績の2倍近くまで急拡大させる計画のヤマハ発。若者、そして女性市場をいかに開拓できるかがカギとなる。
(取材・竹中初音)
