老舗「神戸モンブラン」も店じまい、洋菓子業界の苦悩
さらに、コンビニエンスストアなど大資本の異業種との競合が激化。大量生産品らしからぬ出来栄えと低価格が売りのコンビニスイーツは、地方の小規模な洋菓子店の顧客を奪い取っていった。
小麦粉・乳製品など原材料の価格が高騰を続ける一方、商品値上げは難しく、人手不足による人件費上昇が追い打ちをかけた。
この間、一部作業の機械化や外国人の雇用に踏み切るなどの策を講じるも効果は薄かった。加えて、18年6月の大阪府北部地震、夏場の猛暑とその後の台風災害による販売機会損失が資金繰りを悪化させた。
出店に伴う費用の大半を銀行借り入れに依存していたことも足かせとなり、8月頃には借入金の返済条件緩和を要請せざるを得ない状況に陥った。そして、10月、その交渉もままならないまま決断を迫られた松田社長は55年に及ぶ歴史に終止符を打った。
(文=帝国データバンク情報部)
<企業概要>
株)モンブラン
住所:神戸市西区上新地1―1―2
代表:松田安正氏
資本金:1000万円
年売上高:5億2100万円(18年6月期)
負債:3億7500万円

