2度目の防衛戦に挑む村田諒太【写真:荒川祐史】

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前日計量は両者一発クリア、15秒間にらみ合いの後にはKO宣言も

 ボクシングのWBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)が米ラスベガスで同級3位ロブ・ブラント(米国)と2度目の防衛戦(日本時間21日午前11時、DAZN独占生中継)に挑む。19日(同20日)は試合会場の米ラスベガス、パーク・シアターで前日計量が行われ、王者の村田はリミットを0.3キログラム下回る72.2キロ、挑戦者ブラントは71.8キロで、ともに一発でパス。村田からは珍しくKO宣言も飛び出した。

 ステージ上の村田が視線を一身に浴びた。一般の観客の前での公開計量。ショーアップされる異様な雰囲気の中でパンツ1枚になった村田は見事なボディーを披露した。フェイスオフでは両者は顔がくっつきそうな距離で、約15秒にらみ合い、火花を散らした。同時に村田のハートには確かに火が付いた。

 壇上で司会者からマイクを向けられると「絶対に倒します」と力強くKO宣言。計量後の取材でも「倒したいなという気持ちが、(ブラントを)目の前にして強くなってきた感じ。欲が出てきたのは事実ですね」と認めた。

 これまではKOへの思いを封印してきたが、14勝中11KOでKO率79%を誇る。世界戦での2度の勝利も共にTKO勝ち。3試合連続でのKO勝ちへイメージはできている。

「前半(KO)はないと思うが、しっかりと相手のパンチを見て、中盤以降しっかりとプレッシャーをかけて強いパンチを打ち込んでいけたらいい。前半はパンチをもらわないこと」と中盤〜終盤へかけてのフィニッシュをイメージ。倒すパンチについては「右ストレートでしか倒せないですからね」と強烈な右で仕留めるつもりだ。

 勝利はもちろん内容も求められる一戦。すっきりとKOで勝ち、海外ファンにも村田の強さを印象付ければ、今後の対戦が噂される、元3団体統一同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのメガファイトへつながる。ボクサー人生を左右するV2戦で、ブラントに格の違いを見せつけたいところだ。(THE ANSWER編集部)