久保建英だけじゃない!U-19日本代表で知るべき「5人の宝石」
フル代表は今月のインターナショナルマッチを終えたが、10月18日から若きサムライたちの戦いが始まった。
来年のU-20ワールドカップの出場権がかかる「AFC U-19選手権」だ。
U-19日本代表は非常に厳しいグループに入ったが、エース候補の久保建英だけでなく、イケてる若手たちがゴロゴロ揃っている。ここでは、注目すべき逸材たちを紹介しよう。
橋岡 大樹(浦和レッズ)
昨年のアジア王者である浦和レッズ。今シーズンはやや苦戦を強いられているが、19歳の若きDF橋岡大樹はチームに新鮮な風をもたらしている。
父は野球、母はバレーボールの選手というアスリート一家の出身。従兄弟の橋岡優輝に至っては東京五輪を目指す陸上選手であり、類まれな運動能力を持つのも必然だ。
浦和ではプロ1年目の今シーズン途中からスタメンに定着。主に右のウィングバックとしてプレーしており、デュエルの強さとダイナミックな攻撃参加で攻守に存在感を見せている。
影山雅永監督率いるU-19日本代表ではセンターバックで起用される見込み。持ち前の対人の強さでアジアのストライカーたちを封殺したいところだ。
安部 裕葵(鹿島アントラーズ)
今大会、日本の10番を背負うのは、ギラギラと野心あふれるプレーが魅力の攻撃的MF、安部裕葵(ひろき)だ。
広島の瀬戸内高校から2017年に鹿島アントラーズ入り。優勝争いの常連クラブにおいて1年目からリーグ戦13試合に出場すると、今シーズンはさらに出場機会を増やしている。
持ち味は圧倒的なボールスキルを生かしたドリブルで、相手の裏を取る技術と判断は、まるで南米の選手のよう。
いわゆるトップ下気質のプレーヤーだが、鹿島ではサイドで起用され、オフザボールや守備面など組織の中での振る舞いにも向上が見られる。
守備を固めてくるチームが多いアジアでの戦いでは、個人の打開力が必須。ACLの厳しい戦いも経験している安部にかかる期待は大きい。
田川 亨介(サガン鳥栖)
U-19代表でエースFWを務めるのは、2017年のU-20W杯に久保建英とともに“飛び級”で参加したこの男だろう。
今季のJリーグ第1号ゴールを記録した19歳は、1つ上の五輪世代で臨んだトゥーロン国際大会でポルトガル代表から、先月のメキシコ遠征では「10番」を着用し、U-19ブラジル代表からゴールを奪ってみせた。
そんな彼がお手本とするのはレヴァンドフスキで、武器は50m6秒0の爆発的なスピードと強烈な左足。左サイドで起用されることもあるが、そのふてぶてしい性格は典型的なストライカーだ。
鳥栖ではフェルナンド・トーレスと金崎夢生の加入により出場機会を失っているものの、今夏にはレスターからの関心が伝えられ、世界からその才能が注目を浴びている。
このU-19選手権でも“大会屈指のFW”として警戒されるはずだが、それを跳ねのけて日本に栄冠をもたらしてほしい。
郷家 友太(ヴィッセル神戸)
柴崎岳らを生んだ名門・青森山田高校で「10番」を付け、今年、ヴィッセル神戸へ加入した“大型”新人。
183cmの長身にして足元の技術、運動量に優れる19歳は、FWからサイドアタッカー、守備的MFでもプレーできるオールラウンダーであり、ロングスローの使い手としても知られる。
鍛え抜かれた肉体は高卒新人とは思えないもので、既にJ1で21試合に出場しており、8月19日の湘南ベルマーレ戦では待望の初ゴールも記録した。
その総合力の高さゆえ、まだどのような選手として成長していくのか不透明だが、目標とするのはクロアチア代表のラキティッチとモドリッチ。点を決められてゲームメークもできる、「何でもやれる選手」になりたいとのことだ。
神戸ではイニエスタ、ポドルスキと共にプレーするという世界のどんな若手にも負けないほどの貴重な経験を積んでいる。このU-19代表でもリーダーとしてチームを引っ張ってくれるはずだ。
菅原 由勢(名古屋グランパス)
名前の読みは、すがわら ゆきなり。2018年の名古屋グランパスにおいて開幕戦でいきなりセンターバックのレギュラーを掴んだのが2種登録の菅原であった。17歳7か月でのスタメンはJリーグ史上2番目の若さ。その後はサイドバックでもJリーグの舞台を経験するなど、名古屋の一番苦しい時期に大きな経験を積んだ。
一方で5月以降は代表やユースでの活動に戻っている。ワールドカップでもトレーニングメンバーとしてロシアに帯同した。
今夏に行われたSBS杯では元々の本職であった右サイドバックへ戻りプレー。守備だけでなくパス、オーバーラップといった攻撃面の強みを発揮した。AFC U-19選手権でも右サイドでの起用が見込まれるのではないだろうか。
今大会はインドネシアで今月18日から来月4日までの予定で行われる「AFC U-19選手権」。
U-19日本代表は、19日に北朝鮮、22日にタイ、25日にイラクと対戦。グループステージで上位2位に入れば決勝トーナメントに進出できる。