イニエスタが楽天グループの一員に、三木谷氏の狙いは
楽天は現在、28カ国・地域で事業を展開している。電子商取引(EC)事業や対話アプリ「バイバー」などで展開国を増やしているが、EC事業に限れば、16年にインドネシアやマレーシア、英国、スペインなどから撤退するなど、ピーク時に比べて展開国は減少している。一部の地域を除きシェアを拡大できていないのが現状だ。
その中で海外事業を再加速するブランドづくりとしてスポーツ分野への投資を拡大している。16年のバルセロナに続き、17年には米プロバスケットボール協会(NBA)の強豪チームであるゴールデンステート・ウォリアーズとも3年約65億円でパートナー契約した。
実際に楽天はスポーツ分野への投資による企業価値の向上を経験している。04年の東北楽天ゴールデンイーグルスによるプロ野球参入だ。この参入により「楽天」の知名度は上がり、既存事業にもプラス効果を発揮した。例えばECサイト「楽天市場」の出店店舗数の平均伸長率は参入前4年間の21%程度から参入後4年間の25%程度に伸びたという。
楽天による一連の巨額投資について、三木谷会長兼社長が代表理事を務める新経済連盟(東京都港区)のある理事は「思い切りのある投資判断が凄い」と舌を巻く。
一方、バルセロナと巨額の契約を結んだ際には「(三木谷社長は)サッカーが好きだから仕様がない」と苦笑いを浮かべる楽天関係者もいた。バルセロナやウォリアーズとのパートナー契約に続く、イニエスタ選手の獲得は、同選手がJリーグで期待通り活躍するかとともに、楽天の海外事業への影響も注目される。

