例えば画像認識などの消費電力が半分になれば、機能の数を倍に増やせる。ハードよりソフトの進化は速い。機能や飛行時間の決め手になる。AI業界が開発した技術を生かし、オープンな技術開発も可能だ。

 ただ現在のドローンの組み込みソフトは、“1品モノ”が中心だ。NTTデータ次世代技術戦略室の滝澤貴之部長は、「ドローンでグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)をフル回転させると、2分も飛べない。計算量を削減する必要がある」と主張する。

 そこで同社はAIベンチャーのリープマインド(東京都渋谷区)と深層学習を圧縮してドローンに載せることに成功した。街並みの中でも細い電線を認識して、電線に沿って飛行できるようになった。

 今後ドローンの自動化を進めるほど、人間や自動車、特定音源など認識したい対象が増えていく。安全対策のセンサーをベースにAI技術で認識対象を増やしつつ、AIの計算負荷を抑えて機能や飛行時間を増やす競争になる。安全対策の先の機能拡張につなげる技術開発が求められる。
(文・小寺貴之)