10日放送、TBS「S☆1」では、元読売巨人軍の槙原寛己氏が、10年ぶりに巨人に復帰した上原浩治を直撃した。

会見のわずか3時間前、番組の取材に応じた上原は「決まったのはここ2週間くらい」と明かした。2月はメジャーのオファーを待っていたが、「順位付けすると、自分っていうのは本当に下の方。上の人たちが決まらないことには僕らも決まらない」と、例年にないFA市場の影響を口にしている。

そして最終的に、上原は盟友・高橋由伸監督が率いる巨人への復帰を決断。「予想はしてなかったですけど、野球ができるということで感謝しています」と、古巣への感謝の気持ちを表した。

9日の会見直後、槙原氏の取材に応じた上原は、イチローとメールでやり取りしていたことを明かした。同じく古巣(シアトル・マリナーズ)への復帰が決まったイチローから「ガンバレよ」とエールを送られたという。

槙原氏が「お前もなって返した?」と冗談を飛ばすと、上原は「言えるわけないじゃないですか」「だいぶ飲まないとダメです」と笑顔で否定。だが、やはり抑えをやりたいかと問われると、真剣な表情で「本当にそこはこだわりないです。7、8、9(回)の勝ちゲームで投げられるように」と答えた。

さらに、たとえワンポイントで打者一人だけに投げてくれと言われても、「もちろんそんなの喜んで」と即答。「もうそんなこと言ってる場合じゃないと思うんでね、今の僕の立場は。こんな時期にとっていただいて」と、チームのためにどんな場面でも投げるという姿勢をあらわにしている。

当初はメジャーで続けられなければ引退すると話していた上原。その言葉を翻して現役にこだわったのは、アメリカで野球をやっている息子・一真くんの存在が大きいという。

槙原氏は、日本だろうがアメリカだろうが、「野球する姿を見たい」という息子にずっと興味を抱いていてほしいという気持ちが上原の支えとなり、日本球界復帰に至ったと伝えている。

練習ではさっそく、10年前もボールを受けていたブルペン捕手から「まっすぐの回転も昔と変わらず伸びがあって、ビックリした」と驚かれた上原。槙原氏は、上原が勝ちゲームの7回でも投げると言ったことで、投手陣の層が厚くなると期待を寄せた。